リスクチャレンジ

こちらでケットさんが2002以降の日本サッカーについて語られています。
2002トラウマから脱却しよう

2002トラウマから脱却しよう(2)

日本サッカー協会が前監督の影響か、または自国開催のワールドカップにおけるグループリーグ突破という結果に舞い上がってか分かりませんが、私も2002以降の日本サッカーは迷走を重ねているように思えてなりません。
例えば規定路線のようにU−23代表監督に就任した山本監督ですが、本当に相応しかったのでしょうか。あの時点で他の選択肢はなかったのでしょうか。また、今回のU−19の大熊監督にしても前回ワールドユースからの横滑り以外に選択肢はなかったのでしょうか。


もちろん、協会の中で就任を要請するに相応しいという評価がなされてのことでしょう。でも、外野から見ていると大熊監督はともかく、山本監督に監督としての実績があるようには思えませんし、U−23とはいえ代表監督に就任させる目的がサッカー的には理解できません。
そう、サッカー的な理由以外になら、政治的理由で近い将来に日本人の代表監督を作りたいという目的はわかります。


で、協会に求めたいものがリスクチャレンジなのですよ。現在のようにサッカー監督経験がない人物に代表監督をさせるようなリスクチャレンジではなく、今の日本サッカーに足りないものを冷静に分析してそれを持っている外国から積極的に学ぶ姿勢、外国人監督を招聘するにともなって発生するリスクに積極的にチャレンジしてほしいですね。もともと閉鎖的な日本社会ですから、同じ日本人同士で馴れ合いでやっているほうが安心できるのは本当に良く理解できますし、例え外国人監督でも『日本を良く知っている人』に頼む方が安心でしょう。
でも、日本のサッカーはまだまだ日本の中だけで完結できるようなレベルでもないし、欧州や南米を見ても監督や選手の交流が盛んだからこそマンネリに陥らないのではないかと思うのです。今の日本サッカーには外からの強烈な刺激が必要なのではないでしょうか。少なくとも『ワールドカップ出場を逃す』、というような強烈な刺激は勘弁して欲しいです。


残念ながら韓国には敗れてしまいましたが、ワールドユース出場権を勝ち得た今こそこの年代に足りないもの、この大会で足りなかったものを冷静に分析・評価して、ワールドユースに向けた準備をして欲しいです。ユース世代の代表監督を協会の仲間内で持ち回りをしているようでは、冷静な分析や評価はできないでしょうから、プロとして監督を選び、プロとして評価をして欲しいですね。この世代に足りないものは何か、今の日本に足りないものは何か、それを指導・育成できるプロコーチはどこにいるのか。多少年俸が高くたって日本サッカーの将来に対する投資だと思えばやれるはずですよね。
もちろん監督就任を要請する協会側にも、今よりももっと責任を明確にし、その監督を就任させる目的をはっきりと表明して欲しいですけれど。