千葉 - 大宮

午後2時からヴェルディの徳島戦の前半だけを見て、3時からはこちらの試合をテレビで見てました。
大宮はここ8試合で2分6敗と厳しい状況が続いていた大宮でしたが、これだけ苦しんでいたチームというのがこうも良いゲームをするのかと思うと、チームマネジメントというのは不思議で難しいものですね。直近の6敗の中の3敗をテレビも含めて見ていますが、それらの試合と比べると今日の千葉戦での大宮はソリッドになったというか、余計なものがそぎ落とされて鋭くなりましたね。


今年の大宮は攻撃を強化するあまり足元にパスを欲しがる選手が増え、ともすれば縦への攻撃のスピードが落ちて横パスを繰り返しているうちに相手に守備を固められてシュートすら撃てないという悪循環に陥っていたと思います。ですがこの試合の大宮は、相手が千葉ということの幸運も含めて今までの試合とはまったく違っていました。千葉が相手の幸運というのは、対戦相手を見くびることなく、また千葉の豊富な運動量に負けることなく自分達から走るという強烈な意志を発していました。今の千葉は数年前の千葉に比べて格段に強くなっていると思いますが、逆に対戦相手にやる気を起こさせてしまう”千葉ドーピング”のような効果があるのかもしれませんね。


しかし、それにしても千葉は前節の幸運の裏返しのような試合になってしまいました。確かに大宮が良い試合を展開したとはいえ、それでも試合途中で0−3になるほどの力の差があったのか。巻選手の不調に加え、前半の千葉は大宮の攻撃の波に呑み込まれているかのようでした。特に大宮の2点目の場面で、巻選手に入ったクサビのボールを大宮が奪ったところからの攻撃や、3点目の千葉のFKが直接大宮に渡ってからのカウンター攻撃など、この試合に限っては千葉の運のなさと調子の波について考えてしまいますね。


一方の大宮は試合前にサポーターから選手たちに『もっとシュートを撃て』とコールがあったとTVのレポーターが話していましたが、その言葉を忠実に試合で実行していました。とにかく、シュート。ミドルシュートも狙うし、ループシュートも狙う。前半にリズム良く得点できたことも大きいとは思いますが、やはりシュートコースが少しでも見えたなら、『最初の選択肢は必ずシュート』というのは見ていて気持ちが良いですね。これからもアレぐらい積極的にシュートを狙って欲しいです。
また、今日の試合では小林大、小林慶、藤本、波戸、土屋選手とJの各チームを渡ってきた歴戦の勇士たちが同時にピッチに立っていましたが、これだけ揃うとやはり大宮のサッカーが一つステージを上がったように感じてしまいます。でもそれらの選手の中で負けず劣らず一番輝いていたのは久永選手かもしれませんね。水を運ぶ選手としては大宮の中でもピカイチかもしれません。中盤の左右に藤本、久永選手がいる状態が大宮にとって一番バランスが良いかもしれませんね。