日本 - ウルグアイ

宮城スタジアムに行ってきました。
試合は最高に面白かった。日本代表にとっては厳しい結果だったけど、特に勝たなきゃいけない試合でもないし、強化試合としては最高の相手でした。お互いにある程度綺麗なサッカーでテクニックもあるし、どこかの国とやる時のように怪我させられるのを心配することもない。まあ、怪我しちゃうこともあるかもしれないけど、壊しにきてるわけじゃないから安心して見ていられます。とにかくウルグアイ上手いなと思いながら見てました。


日本代表だってうまいんだけど、日本が上手いのはピッチの中央付近だけ。前後左右の相手ゴール前でも自陣ゴール前でもなく、両サイドでもない。ただ、ピッチの中央付近では日本も上手い。でも、相手ゴール前の上手さや怖さはウルグアイの圧勝でした。結局のところ試合運びとしては一流のウルグアイとまだ一流半の日本という差がスコアの差になってると感じました。力を入れるところと抜くところがピッチの場所でも時間帯でもウルグアイの方が一枚も二枚も上手でした。


でも、日本が一流半まで上がってきたからこそ、対戦相手も来日する選手の顔ぶれも一流が来てくれて本気でプレーしてくれるようになった訳だし、一流半だからと言って悲観することは全くないと思います。20年ぐらい前の日本がワールドカップに出られなくてサッカーにおける二流や三流国だった時代は対戦相手を見つけるだけで大変だったし、最初のメンバーには有名どころの選手がいても実際に来るのは無名の若手選手ばかりという時代もありましたしね。相手が見つからなくてサウジアラビアとかアジアの国とばかりやってた頃に比べたら、そこそこ本気のウルグアイにチンチンにされるのも悪くないと思います。日本の弱いところ、足りないところをウルグアイが浮かび上がらせてくれた最高の強化試合でした。


ただ、試合は最高だったけど、スタジアムのアクセスは相変わらず最低クラスでした。場所的にアクセスが悪いのは建設時からの問題だからしょうがない部分もあるけど、バスへの誘導方法だったり交通規制だったり、場所的なアクセスが悪いからこそ工夫する余地はあると思いました。並ばせ方ひとつとっても細く長く並ばせてしまうので、とても長距離を歩かされるし、誘導も少なくてとても分かりにくい。誘導をビシッと大きな声で適切な人員配置にしてバスの乗車を複数台同時にするだけでももっと流れるのにと思ってしまう。場所の広さは充分あるのだから、後はノウハウを学ぶ気があるかどうかだと思うのだけれど。やる気ないんだろうね。


まあ、運営の酷さを差し引いても、とても面白い試合でした。シュートやパスのスピードや威力がまったく違ったし、ウルグアイと同じレベルのプレーができそうな可能性があるのは本田と香川と岡崎選手ぐらいしかいないこともはっきりしたし。後は残り一年どこかのセルジオ越後さんのように無い物ねだりしていてもしょうがないので、あるもので形にしていくしかない。Jリーグのパススピードやシュートのタイミングでは通用しないことにいかに多くの選手が気がつくか、それに気がつける相手と対戦カードを組めるかだと思います。アジア相手の時ほど攻撃の手数をかけていたら崩しきれないし、崩す前に反撃を喰らって失点につながってしまう。


なんだろう、やられてワクワクする感覚は久しぶりでした。だって、日本がまだまだ向上する余地があることをはっきり教えられたのだから。本気のブラジルだと違いすぎてわかりにくいけど、本気のウルグアイだと差がとても分かりやすかった。FWの裏の取り方やサイドバックのオーバーラップのタイミングやスピード、そしてボールをもらう位置がスピードの上がるスペースであることなど、学ぶべきところがたくさんあって、最高の対戦相手でした。