「淡白なサッカーは日本の育成年代の問題」大熊清監督

このへんはどういう風に強化すればいいんでしょうね。

――今日は中盤でボールを失う場面が非常に多かったが?

「中盤でのパスミス、ボールの奪い方を含めて、高い位置でボールを奪えていなかった。この年代の淡白なサッカーは日本の育成年代の問題でもある。相手は3〜4人で本能的に囲んでくるけど、日本の選手はそういうことに慣れていない。この状況の中で技術を発揮できるようにならないと。船谷を含めて、そういう課題があると思った」

――今日の成果は?

「ここまで出ていない選手を出せて、今まで使っていた選手を休ませることができた。アジアで戦ったことのない選手たちが多かったんで、使える人材がこの中にいるかどうかを見極める機会にもなった。今までのチームに誰を当て込めるかは、これから検証しないといけない」

『この年代の淡白なサッカーは日本の育成年代の問題』とか『アジアで戦ったことのない選手たちが多かった』という言葉が出てきますが、この大会がアジアの本番なわけですから、それ以前の準備段階でまだまだ改善の余地があるはずですよね。
日本で開催されるユースの大会に欧州や南米のトップクラスのユースチームを呼んで対戦し、違いを肌で感じることも必要だと思いますが、時にはアジアの国々を招待した大会を開催したり、日本チームがアジアツアーを行ったりと、先のU−17のようにアジア予選で足をすくわれることのないような強化を考えて欲しいものですね。


アジアにおける日本サッカーのポジションを考えても、そろそろ日本の強化を考えるとともにアジア地域にいかに貢献できるかも考えていいのではないかと思っています。日本開催でアジアのいくつかの国を招待してユース年代の大会を開催するとか、短期的にはアジアのライバルの強化に手を貸すことになってしまいますが、その子供達がフル代表の選手になって、各国の協会に入る頃になったらアジアの中での日本のポジションは、サッカーの強弱にかかわらず確かなものになっていくような気がします。