ヒデに福西が怒鳴る…もはや海外組と国内組の壁はない サンスポ

仮にこの記事の通り福西選手が怒鳴ったとしてもそれはチームとしてコミニケーションをとる過程(認識の違いを埋める過程)の出来事なのでなんの問題もありませんが、頭を抱えてしまうのはそれを直前の合宿でやりあっていることですね。まあ、予想通りでもあるんですが本当に理想と現実の間のリトマス試験紙でしたね。

中田英「もっと前でチェックしてほしい」


福西「それよりも、引いて守った方がいいんじゃないか」


 国内組と海外組とが完全に融合した。約3分間にわたって激論を交わすヒデとDF陣。ジーコ監督もたまらず参加して、お互いの意見をぶつけあった。

(中略)

 「4バックで難しかったけど、きょううまくいきすぎても…。話し合っていけばいい」とDFリーダーの宮本。その後に行われた紅白戦では1−2で確かに控え組に敗れた。突然のシステム変更で戸惑いはある。だが、それを補って余りあるコミュニケーションが今はある。

本当にチーム内にコミニケーションがあることはいいことだと思うんです。でも、守備のそのようなシチュエーションで”チームとしてどうするのか”は監督の考え方で方向性が決まる部分なのではないかとも思います。


だって前でチェックすることにもメリットもあるしデメリットもある。引いて守ることにメリットもあるしデメリットもある。イランとの試合の中で勝ちにいくのか引き分けでもいいと思うのか。高めからチェックしてショートカウンターで点を取りにいくのか相手の攻撃を受けて跳ね返すことを考えるのか。それぞれの選手がバラバラなことを考えながらプレーしていたのではチームになりませんが、それぞれのメリットデメリットを検討し取捨選択をしてチームの方向性をひとつにまとめるのが監督の仕事でしょう。
今はこれ以上は言いませんが、本当に守備が機能して試合がうまくいくことを願っています。


練習後の選手コメント J's GOAL
中盤の守備に関する部分だけ引用

高原直泰選手
今日の練習の感じでは4-4-2ですけどね。中盤のバランスが鍵を握ると思う。守備の時にどう守るのか。追い込み方とか、どこまでついていくのかという部分で。ただ、それも限界がある。それをどこまでやれるのかを明確にしないと。


加地亮選手
ヒデさん(中田英寿)の後ろに入ってきた時にフクさん(福西崇史)が行くのかというところ。フクさんがずれると中央が空いてしまうので対応したい。


三浦淳宏選手
今日いろんな話をしたのは中盤での守備のことですね。そこで意見交換みたいな感じでしました。ボールを取る時のポジションに気を遣いました。
 ボランチの位置の話もしてました。明日しかないですが、やるしかないですしね。(中田英と福西は)自分の意見をぶつけ合ってたんですが、どっちが悪いということはない。どっちも自分の考えをぶつけているだけ。


宮本恒靖選手
ある程度うまく行かないだろうと思いながら、今日も練習を始めたので。
(集まって話をして)まとまって確認をして次のプレーに行こう、ということです。チームの調子はいいですよ。


中澤佑二選手
できることは限られていますが、その中で3つでも4つでも明確にして、試合中に誰かが困ったときに誰かが頭に思い浮かべるようにして行きたいと思う。やっていくしかないですね。今日の食事の時からいろんなタイミングで冗談を交えながらでもいいので、どういう形でもコミュニケーションをしっかりとることが大事かなと思います。
マークというよりもポジショニングですね。3バックの時は真ん中に3枚いますが4バックになると2枚になる。その時にセンターバックはどこまで出て行っていいのか。ディフェンスだけはもっと細かく考えますが、中盤に関しては3〜4つくらいは伝えられればと思います。
守備の時にボランチが出て行くのか、どうするのかが今日の紅白戦の課題だったので。


中村俊輔選手
アツさん(三浦淳宏)とは、事前に守備の話をしていた。2人の関係について(ポジションに関する)課題を作り、練習に臨んでいた。
4バックの場合、相手の2トップをどうするのか。例えばツネさん(宮本恒靖)が上がるときにはアツさんがしぼり自分が見るということや、自分がサイドに開けば(対面の相手と)2対2になるといったことを確認した。

みんな守備の修正意識が高いことは頼もしいですね。本当に選手の話し合いでしか守備の機能性を高めることができないチームなので、しっかりと話し合って欲しいです。しかし、このような話し合いの場に控え組のチームは参加していないわけで、直前になってメンバー交代など不測の事態にならないことを願うしかないところは情けないけど。


あらら、スポナビではJ's GOALではなかったコメントが。
「もう少し決まりごとを作ったほうがいい」加地亮 スポナビ

中田英と福西が守備のポジショニングについて何度も確認していた場面について)自分がサイドを見るとして、ヒデさんがひとつ前にいる相手を見ている場合、その間に相手選手が入ったときに福西さんが出て行くと、真ん中が空いてしまう。自分が出て行ってしまうと、今度はフリーでサイドをえぐられてしまう。
(守備については)もう少し決まりごとを作ったほうがいいと思う。今は自分たちで話し合うしかない。

もう少し決まりごとを作ったほうがいいと思うって、うーん。


こちらではもっと深刻なコメントが…
今のままだと難しいでしょうね。加地亮選手 All About

「紅白戦をやってみて、攻撃している時、中盤の選手が左サイドに固まる傾向があった。ヒデさんもそうだし。そうなると、右があいてしまって、相手にボールを取られると2対1になってしまう。マークのズレも修正できていなかった。だからつねに僕のサイドで2対1の数的不利が出来てしまい、結果的にラインもズルズル下がった。これは気をつけないといけない。


(4バックは難しい?の質問に)そうですね。ホントに話し合っていかないといけない。でも修正できることとできないことがあるし。できるだけ偏らないようにやりたい。(解決策は?の質問に)中盤がフラットになっているから、ただ下がって相手のミスを待っているだけの状況になってしまう。今のままだと難しいでしょうね。引く時は引くことしかない。出ても仕方ないし、引いてスペースを埋めて相手の攻めを遅らせるしかない。


ジーコの指示は?の質問に)ないです。ボールを取られた後も悪いし、中盤も偏っていた。だからパスコースも少ない感じがあった。今のままだと攻めて守ってカウンターという展開しかない。時間がないけど、決まりごとを作っていかないと。もう監督どうのこうのじゃなく、自分たちでやるしかない」

頼むぞ、加地。