鹿島選手不足…負傷者&代表招集で13人 ニッカン

フル代表に3人+スタッフを取られて後は怪我人続出ですね。この問題には2つの側面があるように思います。

  • まずは代表の招集問題。

代表監督は全ての選手を自由に招集できるとは思いますが、クラブに対する配慮はどうあるべきか。まあ、現在の代表監督はメンバーを固定して戦うしか戦い方がないので、配慮する気持ちがあったとしても配慮する手法を持たないともいえるので、現状ではどうしようもないとしか言えません。召集された選手がスタメンで使われるならまだしも、ベンチに座らせ、紅白戦要員としてだけ欧州や中国を連れ回らされることもありました。今の監督のチーム作りの中で、選手の招集まで規制したらたぶんギブアップしてしまうと思われます。


ただ、親善試合で様々な選手をテストしたり、ひとつの大会の中でも選手をやりくりしながら戦えるような監督なら、招集したい選手と実際に召集する選手の配慮を、公式戦以外(ワールドカップアジアカップ以外)ならちゃんとしてくるでしょう。その辺は目先のことしか見えない監督か、全体像や長いスパンで物事を考えられる監督かにもよるのだろうと思います。


でも近い将来、例えばJのクラブチームの監督から代表監督に転進することがあったとして、元いたチームの選手を6〜7人連れて行くケースがあるかもしれません。自チームの弱い部分や外国人選手に頼っている部分を他の召集した選手であてはめるやり方ですね。これからさらに海外所属の選手が増えて、代表のスケジュールが取りにくくなっていくにしたがって、このような方法が一番効率がいいのではないかとも思っています。チームの基盤となる考え方は半数の選手が既に理解していて、あとは新しく入った選手が理解するだけでチーム戦術の徹底ができる。そういう意味ではいいやり方だと思いますが、この代表が活動している間は、母体となったクラブは主力選手が軒並みいないわけで、リーグは完全に中断ですね。

  • リーグと代表のスケジュール問題。

今回の鹿島のケースは主にこちらの問題が大きいのかなとも思います。代表活動中にもリーグ戦ではないにしろ国内のスケジュールを消化する。特に今年の場合は開幕から先週末まで、リーグ戦、ナビスコ、(またはACL)とかなりタイトなスケジュールで戦ってきて、特にGW中は週に2試合をこなしてきました。そこでたまった疲労が怪我につながっている側面というのはかなりあるのでしょう。本当ならこの代表活動中に2〜3週間の中断があって、各チームがチームを立て直す合宿とかできるといいのですけどね。


今年はワールドカップ予選、コンフェデレーションズカップ東アジア選手権と代表活動が目白押しになっているので、いまのままでは難しいのかもしれません。ただ、この問題を考えるとリーグ戦を秋開幕の春終わりという世界のカレンダーに合わせていかないと解決できないと思っています。ようやき1シーズン制を取り入れたばかりですが、来年がワールドカップイヤーであることを考えると、本大会前に代表活動期間を取って、本大会終了後の秋にリーグ戦開幕とかできないのでしょうか。
日本だけの都合で国際試合の日程を決められるわけではありませんから、そろそろ基本形を合わせないと苦しいのかなと考えています。その時は代表選手のオフがなくなってしまう問題と天皇杯のスケジュールが違う問題として浮上しそうですけれど。