ブラジル戦におけるFW考

まだグループリーグ敗退のショックから立ち直れない感がありますが、寝不足の皆様はいかがお過ごしでしょうか。試合直後のFWに関する感想の部分でdskeさんにトラバをいただきましたので、まだ頭の中が整理されていない部分もありますがとりあえず今思っていることを書いてみます。

今日の試合ではFWの選手4人が登場しましたが、機能した選手としなかった選手、この辺の理由を良く考えれば、日本サッカーの進むべき方向が見えてくると思うのですけれどね。誰が良い悪いではなくて、どのように攻めるかという部分ですね。

という部分に対して、

うーん… これは,鈴木隆行のようなタイプのFWは日本サッカーの方向性にマッチしない(少なくともメインストリームではない)ということなんだろーか?
(中略・全文はリンク先を参照してください)
しかし,そればっかりじゃいかんだろ,という思いもある。鈴木のように「ボールを確実に前で落ち着かせる」ためのFWってのも,負けず劣らぬ重要性をもっているんじゃないだろうか。

というエントリーをいただきました。


鈴木選手は私も大好きですし、あのように泥臭いゴールを決めてくれる選手はチームに必要だと思います。ただ、アジア予選を突破して、これからは”本大会に出場する国”レベルとの対戦を想定して強化しなければならないときに、果たしてポストプレイヤーが今の日本代表の中でどの程度うまく機能するのかという疑問ですね。
チームの骨格として”DFラインを押し上げて中盤をコンパクトに保つ”というコンセプトがあるチームなら、鈴木選手のようにポストになれる選手にボールを当てて、落としを中盤が前を向いて受けて次の展開という攻撃の始まりになると思うのです。ですが、ブラジル戦のようにDFラインがペネルティエリア内まで引いてしまって、バイタルエリアを埋める為に中盤も下がる、そのような試合展開だと鈴木選手がポストプレーで数秒を稼いでも、その落としを拾える選手が近くにいない、これでは鈴木選手が機能しないですよね。
鈴木選手自身の調子の問題もあるかもしれませんが、ポストプレイヤータイプの選手を生かそうと思うなら、もう少し中盤がコンパクトになっているか、絶対的に相手にボールを取られないでキープできる選手が必要になってしまうと思います。


一方の裏を狙うタイプの選手ですが、このタイプは必ず通用するというわけでもありませんよね。
ブラジル戦では柳沢、玉田選手のスタメンでしたが、ギリシャ戦にくらべて玉田選手には目立った場面が少なかったように思います。それなりに機能した柳沢選手や大黒選手に比べてなぜ玉田選手が目立たなかったのか、それを考える必要があると思ったのです。
現地のスタジアムで試合を見たわけでもありませんし、これらの3選手を常にクラブで見ているわけでもないので断定的なことは言えませんが、自分の中では柳沢選手と大黒選手は相手DFとの駆け引きを常にしているタイプ、そして玉田選手は一直線に裏のスペースをスピードで狙っているタイプと思っているのですね。


テレビ画面の観戦では限界があるのですが、この辺りの選手のタイプの違いがブラジル戦の目立ち度の違いなのかなと想像しています。
ギリシャDFのように比較的高い位置にDFラインを設定しながら足は早くない相手なら、玉田選手は思いっきり機能すると思うのですが、ブラジルDFのようにそんなに押し上げないDFラインに対しては、駆け引き上手なタイプの選手がいいのかなと考えていました。


まあ、寝不足の頭で感じたことなので突っ込みどころは満載だと思いますし、もちろん代表のスタメンを決める人はそんな対戦相手との相性や組み合わせは充分考慮したうえでスタメンを決めていると思いますが、玉田選手や鈴木選手を生かすならそれなりの狙いを持ってチームが戦わなければいけないと思うのです。しかしどうも現在の代表チームには、出たとこ勝負というか、試合が始まってから合わせている感じが強いので、4人のFW選手がどのように機能したかしなかったかを考える必要があるのではないかと思った次第です。
そうそう、最後にここは有名サイトでも何でもありませんから、何か疑問があったら遠慮なくどうぞ(笑)。