ウクライナ戦前日 ジーコ監督会見 スポナビ

全体として大きな文句はないのですが、記者会見でそういうこと言うかな…

――ワールドカップでもしブラジルと対戦したら?

 それはこの前のコンフェデレーションズカップでも経験している。レフェリーの判定によって引き分けになってしまったが、自分としては日本は勝っていたと思う。

残念なオフサイドの判定もありましたが、あの試合を勝っていたと言い切れるのが不思議です。記者会見で話す言葉がすべて本音だとも思いませんが、あの試合ではブラジルは引き分けでも良かったわけで、あれが勝ったほうが次に進めるような真剣勝負だったら、違う試合になったかもしれないし。
強気なところ、楽観的なところはジーコさんの長所であるとは思いますが、代表監督としては短所になりうる可能性を持っている、そんな気がしてなりません。悲観的に考えろとは思いませんが、謙虚に、冷静に現状を分析する能力が必要なんじゃないか、そこが心配です。

――自陣でのミスをなくすための指示は?

 練習の動きの中でもそうだが、口頭で常に言っていることは、厳しくなればなるほど相手はわれわれのミスを確実に利用してくる。そうした技術の高い相手と戦わなければならないわけで、あえて危険を冒すのではなく、TPOというものを考えながらしっかりやろうと。この判断の正確さとアクションの速さが大事だ。
(中略)
だからミスが少なければ、失点する可能性も低くなる。最近の試合だけを見ていても分かることなので、そうしたところを本大会で好成績を目指すのであれば、皆でしっかり考えていかなければならない、ということを確認している。

基本姿勢は”考えろ”ということなのですね。指導方針としては間違っていないと思うのですが、試合にのぞむ指示としてはどうなのだろうと思います。考えろという抽象的な指示よりも、試合、得に終盤ではより具体的な指示が必要になるのではないか。日本代表は勝つために集まっているのであって、選手が成長するために集まっているわけではない。結果として選手が成長することはあっても、それは勝つ、負けるという結果に付いてくるものだと思います。
親善試合ですから、そこまで勝敗にこだわらなくてもいいとは思うけれど、いつまでも選手の所為だけにしないで、監督の所為で負けた可能性についても自分で考えて欲しいと思います。


誤解のないように付け加えておきますが、『監督の所為で負けた試合がある』と言いたいのではなくて、『敗戦や引分に終わってしまった試合の要因の中に、監督の判断ミスが絡んでいる試合もあるのではないか』、ということです。実際にプレーをするのはピッチ上の11人ですが、代表チームとして試合の勝ち負けを左右するのは監督の力も含めたチームの総合力だと思うので。