クラブの力 

読んですぐに感想を書くと、どうも感情的な文章を書きそうだったので、少し時間を置いてからもう一度読んだのですが、それでも何かすっきりしない気持ちは残ります。でも、この時期にヴェルディのフロントにいる人が個人の想いとはいえこのように言葉にして表明してくれることは、感謝の気持ちで一杯です。


チーム編成 栄光への道 田仲尚雅さん(ヴェルディ取締役)


J2に降格するという事実に対し、私も個々の選手の力が劣っていたとは思いません。しかし、あきらかにチームの力は劣っていた。これは監督のチームを一つの方向にまとめあげる能力なのか、それとも基本的なことを徹底する能力なのか。昨夜の入れ替え戦に出場していた甲府の選手と今季のヴェルディの選手を比べた時に、個々の選手の能力なら明らかにヴェルディが優っているでしょう。でも、チームの力として考えた時には甲府の方が優っていると思わざるを得ない。
ヴェルディというクラブの失敗を反省することも急務ですが、低予算で成功しつつあるクラブから良い点を学ぶ姿勢も忘れてほしくありません。クラブフロントの方々は昨夜の入れ替え戦をきちんと見ていたのでしょうか。


社長がクラブに対してどの程度の情熱を持っているのか分かりませんが、クラブが燃えて一丸となるためにはフロントの方々がサッカーに対して情熱を持ち、燃えていないと話になりませんね。一般の会社でもそうですが、社長や経営者に情熱がなければ、急成長などするわけがない。現在、ヴェルディのクラブフロントがどのようなクラブを作り上げようとしているのか全体像が見えないのです。昨年のオフの選手のレンタルや放出など、何を考えて行った結果があの薄い選手層になってしまったのか。もちろんトップチームだけではなく、クラブ全体の様々なバランスの中での出来事なのでしょうが、結果的にはシーズン終盤の大事な時期に本職のDFがいなくなるという大失態を演じ、クラブは降格した。


大切な来季に向かいどのような監督を選ぶのか。来季のクラブの全体像や短期の目標をどこに置くのか。J2降格という正念場で、クラブフロントの情熱が試されている大切な時期なのだと思っています。

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