日本サッカー最良の日

helguera2005-12-25

日本サッカー最良の日〜メキシコ五輪銅メダル〜 NHK

こちらで武藤さんも触れていますが、とても良い番組でした。東京オリンピックでの試合の模様やメキシコオリンピックでの試合の模様など、貴重と思われる映像が多数放送されました。結果的にメキシコでメダルを取ったことだけを美化して語るのではなく、つい先日来日されていたクラマーさんの言葉も交えながら、結果よりもそこまで死力を尽くして戦ったことを伝えようとしていると感じました。


特にクラマーさんが語る『大和魂』という言葉が、今の日本代表やひいては日本全体に欠けているものなのではないかと思ってしまうほどでした。長沼元会長のインタビューや岡野前会長のインタビューもありましたが、基本的には長沼元会長にはネルシーニョ事件以降は良い感情は持っていませんが、それでも昔のことを語る元現場組としての輝きを感じてしまいました。岡野前会長は、相変わらず柔和で穏やかな雰囲気でしたね。
メキシコオリンピックのスペイン戦での引き分け狙いに切り換えた場面での、交代選手にベンチが出した「引き分けろと伝えろ」という指示が選手全員に伝わらず、終了間際の杉山選手のミドルシュートの映像など、今の時代のシュートと比べても凄いのではないかと言う迫力がありました。


ひたむきさ、諦めない力、大和魂現代日本にはそぐわないような言葉ですが、サッカーという試合の中でそのようなものがピッチ上で選手によって表現された時に、見ているものは震えるような感動を覚える。そしてその気持ちは、何十年後に見ても変わることがない。サッカーというスポーツの奥行きの深さを感じる番組でした。