キャプテンシー

自分の書いている駄文をどんな方が見に来ているかなどを考え出したら、怖くて書けなくなってしまいますよ(笑)。
いつも楽しみに読んでいる西将風さんのところで興味深いエントリーを読みました。西将風さんのところの”あしあと”で、Lリーグ岡山湯郷Belleの山崎由加選手のものがあって、そこで語られていたキャプテンシーについて書かれています。


キャプテンシー B/R life -有閑東京倶楽部(工事中)  西将風さん

1、公平である人
2、実力・経験のある人
3、ポジティブでユーモアのある人
4、情に厚く、体を張れる人
5、行動の基準がハッキリしてる人


元記事の山崎由加選手のところで取り上げているドゥンガ氏の言葉はこちら。
キャプテンシーとは サッカー奮闘記 山崎由加選手
ドゥンガ咆哮 2002年ワールドカップへの道 「キャプテンシーとは何か」 スポナビ

1.チームメートに尊敬されること
2.選手としての経験が豊富なこと
3.仲間と話し合うことができること
4.監督の戦略やアドバイスを理解し、それを伝えられること
5.苦しいゲームの中でも自信を失わないこと
6.率先して嫌な役を引き受けられること


上記のリンク先で様々なことが書かれているので書き加えることなど少ないのですが、キャプテンシー=リーダーと仮定したときに、リーダーには平時のリーダーと戦時のリーダーがあると思うのです。
平時のリーダーは和を重んじ、話し合いで根気良く問題を解決したり、粘り強く相手を説得できたり、全体を見て最善の策を採れる人。しかし戦時にはそのような時間的余裕などあるはずもなく、瞬時の決断力が求められるのだと思います。最善の策ではないかもしれないけれど、その瞬間に採りうるべき策を考え決断し実行する。こんなタイプが平時のリーダーだったりすると「独裁者」と呼ばれたりしてしまうわけですが、戦時にはそのようなリーダーシップが不可欠でしょう。


そこで平時と戦時というのが、キャプテンシーとどのように結びつくのかですが、例えば練習時や合宿時などのキャプテンの役割と試合の中でのキャプテンの役割というのが微妙に違ったりするのかなとも思います。練習が平時で試合が戦時ですね。ドゥンガ氏の言葉で言えば、1、3、4、6が平時に必要な要素で、2、5などが戦時である試合中に必要な要素なのかと思います。みなに尊敬されることと好かれることはイコールではないと思いますが、練習や合宿中なら嫌われるよりは話し合いでお互いに納得する方法を探ることが良いかもしれません。しかし試合中なら、例えば時間の限られてるハーフタイムの短い時間の中で味方をピリッとさせたいときには時に嫌われても憎まれても言わなければならないことがあるだろうし、決断しなければいけない(主に監督かもしれないけれど)ことがあるかもしれない。


例えば日本代表において宮本選手のキャプテンシーを疑うことはありませんが、ハーフタイムに宮本選手がチームメイトに向かって叱咤している姿というのが想像できないのですよね。映像的に外部に出ることがないだけで、実際には宮本選手が闘将と化しているのかもしれませんが、どうも思い浮かばない。それよりは中田ヒデ選手がチームメイトを言葉で突き上げている映像の方が頭に浮かびます。決断力で言えば、宮本選手のPKのサイド変更などあれ以上ない瞬時の決断だと思いますけどね。
日本代表で言えば、柱谷哲二型キャプテンと井原型キャプテンの違いなのかもしれません。優劣という話ではなくてタイプの違いというだけかもしれませんが、そんなことを考えてしまいました。本当はそのようにタイプの違う数人のリーダーが力を合わせてチームなり組織なりを引っ張っていくのが一番なのだと思うのですけれど。