責任能力

簡単に答えの出ない疑問だとは思いますが、それでもこの事件で責任能力を問うのはどうしても疑問に感じてしまいます。
元塾講師側、責任能力で争う姿勢 朝日新聞

弁護側は起訴時の会見で、萩野被告が接見の際に「紗也乃さんが剣を持って襲ってくる姿が頭の中に浮かぶようになった」と話していた事実を指摘。03年10月から病院の精神科に通院していたことと併せ、「妄想に支配されていた可能性が高い」と述べ、公判で責任能力を争う方針を明らかにしていた。

通院の事実などはあると思うのですが、大学生としてまた塾の講師として普段の日常生活をおくっていた人間が起こした犯罪の責任能力を争うのは疑問です。弁護士としては依頼人の利益を最大限確保するのが仕事だと思いますが、日常生活をおくるのが難しい状態の人が起こした事件ならともかく、犯罪を犯す瞬間なんて普通に考えればある意味通常の精神状態ではないわけですから、何でもかんでも責任能力を争う風潮には疑問を感じます。極端な話、”フリ”だってできるわけですからね。