オーストラリアについて湯浅さん

オーストラリアが展開する「ソリッド・サッカー」の実効レベルはホントに高いよね 湯浅健二さん

コラムの中でヒディングの分析能力について書いている部分がありますが、下で取り上げた会長などはそういう部分は見えないのでしょうか。それとも、見えているにもかかわらず、それ以上に「自由」や「自主性」の尊重を重んじる判断なのでしょうか。一方は準備の達人ヒディング監督、一方はスタメンすら明言してしまうジーコ監督。6月12日の対戦が非常に楽しみになってきました。


皮肉や嫌味ではなく、本当に楽しみです。情報化社会の現代において、いくら隠そうとしてもある程度の情報は筒抜けになってしまう。それでもなお、普通に考えれば頭の中でスタメンなどがほぼ決まっていたとしても、「当日の朝決める」とか言って対戦相手やマスコミを煙に巻くことをするのだと思うのですよ。それは相手に1ヶ所でも2ヶ所でも迷わせて考えさせたいから。でも、我等が監督はすべてオープンにして、丸裸になったうえで敢えて戦いにのぞもうとする。現代の知略・策略の限りを尽くした情報戦をあざ笑うかのようなジーコ監督の潔さ。それで勝てるかどうかは別問題として、非常に楽しみですよね。