U19 日本 – 北朝鮮

BS朝日の中継で見ました。
初戦が北朝鮮戦と言うことで、ちょっと嫌な感じで心配気味モードで見たのですが…。


終わってみれば、実力の差は歴然と言うか、格が違うと言うか。
もちろん勝負事ですしサッカーですから日本が負けて北朝鮮が勝つ可能性もあったのですが、内容の差やサッカーの質だけで言えば、負けるような相手ではありませんでした。


北朝鮮について。
北朝鮮の前への圧力や、縦に直線的なドリブル突破など、ヒヤリとする場面もありましたが、それでも両者の決定的なチャンスの数や質を考えたら、日本の2−0というスコアは内容通りの結果だと思います。ヒヤリとすると言えば、先日のU21中国戦に続いて今日のU19の北朝鮮の選手たちもヒヤリとするラフなチャージを仕掛けてきましたね。それに対して審判が流す、流す。まあ、得点後の日本選手がボールを拾ってパフォーマンスをしているのを見ても何も言わなかったので、しょうがないか。Jリーグ基準の審判だったら、得点後にボールなんぞを拾ったら鬼の首を取ったようにイエローカードを出しかねませんからね。ラフなチャージも取らない代わりに下らないイエローも出さないのだから、チャラってことでしょうか。


日本について。
日本の選手も頑張ってファイトしてたし、技術的にも非常に高いものを持っている選手もいそうですね。瞬間的な判断による積極的なシュートなど、今までの日本のプレーで物足りなかった部分が随分改善されているアグレッシブなサッカーをしているように見えました。


ただ、そんな個々の選手のプレー以上に試合を見ながら強く感じていたのは、『日本にJリーグがあって良かったなぁ』ということでした。2年前にU17として北朝鮮と対戦してから現時点でU19として対戦するまでの2年間で、日本の多くの選手たちはJリーガーとしてデビューしました。もちろんJ1で出場している選手やJ2で出場している選手もいれば、なかなか出場機会に恵まれない選手もいるでしょう。でも、出場機会に恵まれなくても、日々Jのクラブの練習で紅白戦やサテライトでの試合を繰り返すことで、日本の若い選手たちは年齢制限のないプロ選手相手に実践練習を繰り返しているわけです。(大学で先輩相手に練習している選手もいるでしょうが。)


それに対し北朝鮮の選手たちはこの2年間でどれだけの実践機会があったのでしょう。残念ながら私には北朝鮮の選手たちの練習状況というのは想像もつきませんが、少なくともJリーグに加入した日本選手を上回るほどの多くの試合機会があるとは思えません。
世界を広く見渡せばこの世代の選手でもワールドカップで活躍したり世界のトップリーグでプレーしている選手もいるのですから日本の選手たちの現状に諸手を挙げて満足しているわけではありませんが、それでもJリーグがあることで果たしている役割は大きいですよね。


とまあ感慨に耽りながら見ていたこの試合で唯一の不満な点は、途中交代で入ったハーフナー選手を生かせていない点でした。後半の体力的に苦しくなる時間帯でもあったのだから、もう少しシンプルに前線の頭を狙っても良かったのではないでしょうか。下が悲惨なほどに凸凹なピッチだったこともあるし。
と小さい文句はありますが、アジアの公式戦で北朝鮮相手に2−0の完勝ならそんな文句ぐらい霞んでしまいますかね。とにかく、グループリーグ突破、とにかく、ワールドユース*1

*1:どうも年代別大会までワールドカップと言うのは抵抗あるのですよね…