決定力不足解消法?

U19の試合を引き合いにして日本代表の決定力不足について語っていますが、結果的には完勝でしたが決定力不足に縁がないというよりはちょっと幸運が続いているだけのようにも感じますが、感じ方は人それぞれ。


しかし、この論旨の展開は、凄い。
日本代表 「決定力不足」の対応策 スポニチ 戸塚啓さん

現地インドではなくイタリアに来ている僕には、北朝鮮タジキスタンの実力がどれほどのものなのか分からない。ただ、先のワールドカップドイツ大会の最終予選や現在進行形のアジアカップ予選でのフル代表に比べると、実力差をスコアに反映している印象がある。インドに3−0で勝ったフル代表よりタジキスタンを4−0で退けたU−19代表に、個人的には頼もしさを感じる。

この文章は「現地にいない」ことだけを表していて試合は見ているのか、「現地に居ないで試合も見ていない」ということを表しているのか分かりませんが、もし見ていないものをフル代表と比べているとしたら、コラムの出発点として素晴らしすぎる。

それにしても、フル代表の決まり文句となっている「決定力不足」を、若年層の代表が感じさせないのはなぜだろう。

もし、見ていないものを基準に比べているとしたら…(以下繰り返し)。


気を取り直して、決定力不足解消の本題について。

若年層の代表チームでは、Jリーグのチームのように外国人選手に頼れない。ストライカーは自分のゴールで勝利を引き寄せなければならない。それが責任感や自覚につながっているのではないだろうか。結果を出してプロになりたいという目標もモチベーションになっていると思うが、「助っ人」がいないという環境が選手を自然に育てているところはあるはずだ。

以下はブランキーニ氏の言葉として、

 「ストライカーを育てたいのであれば、Jリーグでプレーする外国人選手を少なくすることです。FWの選手をできるだけ買わないようにする。もしJリーグが新たな規則を作って、2トップのうちひとりは日本人を使わなければいけないというルールができたら、私は4年後のワールドカップで日本のFWが成長していることを保証します。Jリーグのチームが外国人のFWに頼り続けていたら、代表チームは決定力不足という問題にずっと困ることになるでしょう」

外国人選手からFWというポジションを保護して日本人の若手FWを積極的に使え、と。


こちらの提案は、

となると、考えられる対応策は移籍の活性化である。イタリアのクラブのように一人の選手をふたつのクラブが共同保有するような形をとり、まずは出場機会の多いチームで経験を積ませる。そのうえで、結果を出したらよりレベルの高いチームが呼び戻すような流れが出来上がれば、ずいぶんと変わってくるのではないだろうか。

この提案は、クラブが受け入れられるかというよりも、サポーターが受け入れられるかという問題もありますね。

J1のクラブに加入したもののほとんど出場機会を得られず、数年後にJ2へ移籍する選手は少なくない。2、3年間はトップでプレーできなくても我慢するのは、「3年生になったらレギュラーになれればいい」という中学生や高校生の感覚に似ているが、それでは時間のロスである。最初からJ2でプレーしたほうが、選手のためになる。獲得資金を折半で済ませることができれば、J1、J2のどちらのクラブにとってもメリットはあるだろう。

何だか、J2なら最初からプレーできると決め付けられ、J1だから出られないという安易な論旨はどうかなと思いますが、J1のベンチよりはJ2のピッチ上のほうが経験を積めることは確かでしょう。
でも、J2こそクラブ運営の切迫した必要から得点を獲るポジションには外国人プレーヤーを置いて、その得点力に頼る事実に関してはご存知ないのでしょうか。それとも、外国人の選手は最初の提案で制限するのか。総論として、「J1でベンチにいるくらいなら、J2でもいいから試合に出ろ」という話は分かりますが、現実問題としてはJ2は選手の経験を積ませる機関ではないので、特に昇格を狙うようなクラブにおいてはそんな余裕はないのが現実だと思います。



こんな”とんでもコラム”をスポーツ新聞とはいえ公式サイトに載せられるなんて、素晴らしいですねぇ。