アジア大会 日本 - パキスタン

NHKで午後11時からの中継というのはありがたいです。最近、土日のデーゲームはスケジュール的に視聴が絶望的に難しく、夜7時からのテレビ朝日の中継だと違う意味で絶望的になってしまうので。


NHKの放送は実況は良いのですが解説者に当たり外れがあるのですよね。今日は外れですか。それはともかく、試合については不思議な感じです。日本のボールまわしはそれなりに素早いのですが、パキスタンの守備陣がそれなりに対応してしまっています。解説の山本さんは「DFラインのもっと早く」と連発していますが、私はどちらかと言えばもう少し緩急の差をつけるためにゆっくりまわす時間があっても良いと感じます。ただ、どこかで縦に早いボールを入れても良いのかなと思います。ボールが横には動くけれど、縦に楔のボールがうまく入っていないように思えた前半でした。


それにしても、本田選手のFKは目の覚めるようなFKでしたね。相手のGKもびっくりしたのでしょうね。びっくりしたと言えば、スリランカの主審のレベルにもびっくりしちゃうマジカルな判定の連発ですね。


後半ですが、3点差若しくは2点差になっている状況で、相手がどんどんラフになってくる中で、解説の方が言うようにさらに追加点を狙いに行く必要があるのかどうか非常に疑問です。怪我を避け、接触プレーを極力減らしつつ相手の薄いところにボールをまわしていくのなら分るのですが。追加点を取ることよりも、試合を壊して終わらせることが必要で、パキスタンのペースに合わせる必要はないと思うのですけどね。


2点差から1点差に追いつかれてからの攻撃も良く分からない。DFラインでボールをまわしてからボランチにボールが入ったときに、中に中にボールを集めてセンターサークル付近でパキスタンに奪われる。フィジカル的に落ちているのは日本なのだから、疲れている時間帯だからこそサイドにボールを動かして、奪われてもカウンターを受けない攻撃を考えるべきなのではないでしょうか。動ける時間帯に大きなクロスからサイドに持っていくのも良いのですが、動けない時間帯や苦しい展開の時にこそ受け身ながら相手のプレッシャーを避ける方法を考えて欲しかった。今まで競争ばかりしてきてチーム作りをしていないので選手を責めるのは酷だとは分っているのですが、それでも残念です。


試合終了後に、負けたパキスタンの選手たちが両手を挙げて観衆に応えていて、勝った日本の選手がうなだれていたのが象徴的な試合後でした。でも、作りかけのチームだからこそ、苦戦するのは良い経験になるのでしょうか。怪我や出場停止は勘弁ですが、楽勝するよりも辛勝の方が得るものは多いようにも思います。
それにしても、アジアは審判のレベルを上げないとサッカーのレベル全体が上がらない、そう思わせる主審であり試合でした。