ACL 浦和 - ペルシク・ケディリ(インドネシア)

helguera2007-03-07

埼玉スタジアムに行ってきました。
寒い、寒かった。日中から空気がひんやりしていた埼玉地方ですが、日が落ちると風も出てきて夜の埼玉スタジアムは本当に寒かったです。そんな埼玉スタジアムは空席が目立つとはいえ観衆は31,000人を越え、リーグ戦には及ばないもののACLとしては凄い人数が集まりました。


試合については対戦相手を考えると”勝敗がどうこう”という試合ではないのだと思います。試合前から『今日の試合は3−0から5−0で浦和が勝つのだろう』と思っていましたし、実際に試合が始まっての感想も同じでした。試合開始直後こそ思ったより前から守備をしてきたペルシク・ケディリでしたが、時間の経過と共に自陣ゴール前に押し込まれてしまいました。しかし、浦和も押し込んだものの、押し込めば押し込むほど自分達が使えるスペースが限られてくるという悪循環に落ち込んでしまいました。それでもセットプレーや相手のミスから浦和の先制は時間の問題と考えていましたが、やはりCKからのペルシク・ケディリGKのキャッチミスからあっさりと浦和に先制点が入りました。


ただ、そこからは浦和の攻撃がなかなか得点には結びつかず、スタジアムにイライラとした雰囲気が漂い始めます。そんな時間の中、いつの間にか自分が白チームの監督だったら赤チームから得点するのにどういう指示をするだろう、ということを考え始めていました。個人の技術や選手の動き、そしてボールを前に運ぶ力には圧倒的に差があるので、ペルシク・ケディリの今のやり方では得点の気配すら見当たらない。しかし、浦和が圧倒的に攻めているとはいえ、ペルシク・ケディリの自陣では浦和のプレスもそんなにきつくないので、結構ボールは持てる。ただし、浦和陣内に入るとプレスが厳しくなりボールを前に運べなくなってしまう。そんな白チームの監督だったら…、などということを考えていると自分から遥か反対側のワンサイドで行われている試合も結構楽しめました。


自分が考えたのはペルシク・ケディリが自陣ゴール前で浦和からボールを奪った時は、結構楽に持たせてくれる。その中でセンターサークル付近まで行く前に、浅い浦和のDFラインの裏を目がけてひたすらロングボールを蹴り込んで、浦和の3バックとスピード競争をさせればいいのに、ということでした。今日の浦和の3バックは、坪井、阿部、ネネ選手でしたが、坪井選手以外は特に足が速いわけでもない。ならば、走り比べをさせれば、2回に1回は競り勝てるだろう。とにかく、執拗に裏を狙わせるだろうな、と考えていました。
しかし、実際のペルシク・ケディリはまったくそんなことをせずにひたすら足元でつなぎ浦和に奪われる攻撃の繰り返し。シュートなんて夢のまた夢という感じでした。浦和を少しでもスカウティングしていればDFの足の速さは分るだろうに、勝つ気がないのかなぁ。後半は右サイドの選手に裏を狙わせていたようですが、気付くのが遅いよ。


何でやらないのだろうと考えていたのですが、インドネシアの国内リーグ事情は分らないけれどそれでもインドネシアを代表してACLに出てくるのだから国内では強豪なのでしょう。そうすると自国リーグでは裏を狙うなどという工夫をすることなく、足元パスをつないでいても個の力で圧倒できてしまうのでしょうね。ある意味アウェイの日本でも、ペルシク・ケディリは王者のサッカーを展開して散ったのでしょう。


結果的には3−0の快勝で終わった浦和ですが、気になる場面もありました。得点差がついたところで、オジェック監督がワシントン選手に代えて岡野選手を投入したのですが、交代を告げられた時は自分が代えられるなんて信じられないような雰囲気で、タッチラインを越えると何かを投げ捨てユニフォームを脱ぎ捨ててベンチに帰らずロッカーロームに消えていきました。次のリーグ戦を考えれば温存と言う意味で妥当な交代であると思うのですが、監督とワシントン選手の間に外部からは分らない確執でもあるのでしょうか。気になる場面でした。
今日のACLは川崎も勝利したようで、まずは両クラブともグループリーグの突破に向けて突き進んで欲しいです。