前日監督会見

またまた、含蓄のある言葉ですね。
モンテネグロ戦前日 オシム監督会見 スポナビ

――中田と稲本は合流して間もないが、いきなり使えそうか?

 さきほど間接的に申し上げたのだが。私の知る限り、キリンカップは2試合ある。ここで出す、出さないと約束しておいて、自分の手を縛ることはしない。

まあ、普通の監督なら当たり前の受け答えですが、少しひねりのある受け答えなんですよね、いつも。
「今は何とも言えない。」というような、素直な答えはしないから、この受け答えでカチンとくる底の浅い記者もいるんだろうなと心配してしまいます。


また、モンテネグロという国についての質問はどうしても歴史や様々な問題が絡んできてしまうので、非常に答えにくい質問なのだろうと想像してしまいます。

――あなたは今は亡き国の代表監督だったわけだが、そのことをどのように感じているか?(モンテネグロ人記者)

 私は生き残った。それだけだ。どう生き残ったかは別の話だが。

――事前に情報がないチームと対戦することは、選手にとってどう影響するか?

 これこれのやり方で来ると、はっきりとは言えない。試合中に対応しなければならない。つまり、選手たちが自分の頭で対応できるかどうかが大切だ。試合が始まってからでないと分からないことは、選手だけで解決しなければならない。監督も選手も対戦相手に関する情報がない場合、自分たちがどういうやり方でプレーするか、試合前の合意、そして試合中の変化、それをいかに使い分けることができるかが重要だ。実際には、試合が始まったら、ベンチよりも選手の方が相手に近いのだから、選手が判断する方が容易だと言える。しかしそうした能力というものは、短い期間で身に付くものでもない。それは私の考えだが、どんな条件でも有効なサッカーの特効薬を誰か発明してほしいものだ。そういう方法があれば素晴らしいのだが……。

これも当たり前のことだと思うのですが、『試合前の合意、そして試合中の変化、それをいかに使い分けることができるかが重要だ。』という部分はいろいろと考えさせられます。これって、普通の一般生活でも同じですよね? あらかじめ予想できて対処方法を考えられることや突然の出来事など、これがきちんと使い分けられる人が”大人”なんだろうと思ってしまいます。