東欧遠征・チェコ戦後 ジーコ監督会見

――欧州組と国内組の選手について
 基本的な考えとして、ヨーロッパでプレーしている選手それぞれのクオリティーが高いということは、昔も今も変わりません。ただし、彼らが果たしてそのチームで試合に出ているかどうか、あるいは置かれている状況によっては、どちらかというとフィジカルコンディションの問題があります。一つ一つの試合を勝ちに行くためには、その辺りのところを見極めなくてはなりません。
それに国内組といっても、ヨーロッパ組と質に雲泥の差があるわけでもなく、彼らはヨーロッパの選手に比べて、練習する時間も多い。あるいはフィジカルコンディションでも、常にプレーしている選手たちですから、優れている。これをいかに生かすか、ということが大事です。

こんな分かりきった事に気がつくまでに2年近くかかるのですね。
うーん、今までは海外組の試合を決める力はすごく評価が高いので、それを上回るプレーを見せてくれ、と言ってたと思うのですが。
たまたま、今回お気に入りの選手達が怪我で使えなかったので、手持ちの国内組みで試合に臨んだらうまくいった、ということではないのですね。
ハンガリー戦は90分という時間と、衛生生中継までした壮大な紅白戦だった、ということではないのですね。
相手が強かったので、日本がコンパクトに引いて守って(押し込まれて)、攻め込んでくるチェコの裏側にある広大なスペースに対してカウンターがうまくいった、ということではないのですね。
このような試合が意識して再現できると思っていいのですか。選手が代わっても、同じような試合ができるのですか。私には蜃気楼のように、いろいろな要素が重なって現れた試合にしか思えません。オマーン戦やシンガポール戦の再現の可能性と、このチェコ戦の再現可能性はどちらが高いかと問われれば、どうしても前者に思えてしまいます。この2パターンは試合の中の強者と弱者が入れ替わったこと、そしてゴールを決めたチームが入れ替わったこと、この2点の違いだけではないのでしょうか。
ハーフタイムの監督の指示を伝えるTVレポーターの「DFに対して一人余れ」という言葉に、力が抜けたのは私だけでしょうか。