J2 第19節 大宮 - 水戸

水曜開催と言うことで、『ユーロもいいけど、J2もね』の合言葉とともに(古いな…これが分かる人はそうとう…)大宮公園サッカー場に行きます。
ユーロの好ゲームの録画未消化分は刻々と増えていきますが、日本人ならユーロよりJだぜ!ってことで。


仕事を終えて大急ぎで大宮公園サッカー場へ向かうと、前を背の高い外人さんが女の人と手をつないで歩いていたんです。ああ、この人もサッカー好きなのかな、でもそれにしては急いでないな、などと思いながら歩いて追いつくと、本日出場停止のトニーニョ選手じゃありませんか。大きいですね、私は森島選手と同じ身長なのですが、絶対に競り合いたくない(笑)。手をつないでいた人は奥様でしょうか、仲良さそうに歩いていました。


スタジアムに入り席に着くとすぐに選手入場です。スタメンも分からないまま試合開始です。

スタメン
    大宮          水戸
GK 20 荒谷弘樹    本間幸司    1  GK
DF  3 若松大樹    須田興輔   25  DF
DF 13 木谷公亮    柴小屋雄一 20  DF
DF  2 奥野誠一郎   吉本岳史   3  DF
DF 18 松本大樹    秦賢二    7  MF
MF  7 氏家英行    北島義生  13  MF
MF 23 金澤慎     栗田泰次郎 14  MF
MF  8 安藤正裕    伊藤仁    22  MF
MF 16 久永辰徳    磯崎敬太  17  MF
FW 27 横山聡     小林康剛   9  FW
FW 11 バレー      磯山和司   11  FW


得点
後半 10分 吉本岳史(水戸)
後半 38分 島田裕介(大宮)
後半 41分 金澤慎 (大宮)


選手交代
大宮
後半10分  3 若松⇒ 15 斉藤雅人
後半14分 27 横山⇒  9 高橋泰
後半20分 18 松本⇒ 17 島田裕介

水戸
後半 0分  9 小林⇒ 10 樹森大介
後半27分 25 須田⇒ 32 大和田真史
後半29分 11 磯山⇒ 16 松浦淳

メインスタンドややアウェイ寄りで観戦していたので、前半は大宮の右サイド、後半は左サイド中心の感想になります。また、地元大宮にとってかなり辛口になってしまうので、あしからずご容赦を。


前半の45分は圧倒的に大宮ペースで試合が進みます。その大宮は綺麗な4−4−2でスタート。中盤の4人がフラットなイングランドスタイルですが、また見事に全員が基本ポジションから動かないんですね。前半は大宮の2トップのバレー、横山と右サイドのMF安藤、DF若松が主に目の前でプレーするのですが、2トップの右側のオープンスペースを誰も使わないんです。とにかく自陣から敵陣まで4−4−2の基本ポジションのまま全員で押し上げてくるのかという印象です。人数をかけて攻める時でも、ペナルティエリアの幅の中にFW2人とMF金澤、氏家の2人、合計4人がひしめき合っている状態でした。
FWがサイドに流れるのか、MF安藤が右前のスペースに飛び出すのか、DF若松がオーバーラップを仕掛けるのか、前半最後までわかりませんでした。一回安藤が出てきた時はクロスを上げるタイミングを逸したところで水戸に奪われるし、一度だけ若松がオーバーラップして惜しいクロスを入れたくらいで、あとは常に真ん中をゴリ押しして水戸に奪われる繰り返しで、得点の匂いすら感じられません。自分が監督なら若松と横山は交代だ、などと思いながら見ていました。
圧倒的な大宮ペースの前半ですが、水戸と戦っているのはバレー1人という印象です。


後半は水戸ペースで立ち上がります。大宮のコーナーキックからのカウンターで決定的なチャンスを迎えますが、水戸の樹森でしょうか、外す方が難しいだろうというヘディングシュートを枠の外に打ってしまいます。その直後に水戸が大宮陣内に蹴りこんだロングボールをフリーにもかかわらず奥野が触り(近くの選手から”フリー”の声が掛かっていた)、水戸のコーナーキックとなります。このコーナーは大宮がクリアしてまたコーナーへ逃れますが、逆サイドからのショートコーナー崩れの後方からのクロスを吉本がヘッドで流し込み先制します。さっき外したシュートより10倍は難しいシュートでした。
先制された大宮もようやく基本ポジションを崩して攻めますが、得点できません。後半は大宮の左サイド、DF松本とMF久永の2人が主に目の前なのですが、またこの2人も前半の若松、安藤に劣らないくらい機能しませんでした。とにかく思い切りがない、動き出すタイミングが悪い、ボールを持ってからの判断が遅い等々。
これでは点は取れないと思っていたらさすがに三浦監督も動きましたね、松本アウト、島田の投入で久永がDFに下がります。この島田が良かったですね。とにかく左サイドを縦横無尽に駆け回ります。ボールをもらう前にすでに次のプレーを選択済みという感じで、ドリブルで前に突っかける、簡単に近くの味方にはたく、相手を抜ききる前にアーリークロス等々。今まで散々判断の遅いプレーを見てきただけに、島田選手のプレーは小気味よく気持ちよかったです。これだよ、これ、なんて見ていたら後半38分右サイド安藤のアーリークロスに左から飛び込んだ島田が決めてくれました。あとはもう押せ押せでその3分後に金澤の決勝点で大宮が見事な逆転勝ちを演じました。


勝ったとはいえ、大宮は前半からもっと失点後のような吹っ切れた攻撃をしないと、出会い頭のような得点しか生まれませんね。もっとポジションを変えながら攻撃に飛び出していかないと得点チャンスも増えないのではないでしょうか。
水戸については……難しいな。サポーターからも声が掛かっていましたが、もっとDFラインも勇気を持って押し上げないとカウンター以外にチャンスは生まれそうもありません。たくさん水戸の試合を見ているわけではないので、これ以上言えませんが、これはアウェイ用の戦い方なのでしょう。


今日1試合で大好きになってしまったキレキレの島田裕介選手ですが、正直日本代表の左サイドのレギュラー選手よりキレテルんじゃないの?という位気に入りました。今日は守備については機会がありませんでしたが、どうしても得点したいときのオプションとしては最高の選手ですね。


最後に、一緒に観戦してた家の相方の感想は『全部のプレーが遅いね』という短いけれど非常に適切かつ厳しい意見でした。
がんばれ、大宮!水戸!