オランダ - ラトビア

前半45分間での2−0という得点経過については、なんとも言いようがありません。両者の実力にはそれぐらい(GKのコリンコがいなければそれ以上)の差があるでしょうし、グループリーグ3試合目ともなれば、初出場の小国ラトビアとはいえ相手も充分警戒して試合に臨んできます。また、守備をする時間の長いラトビアチームにとってはスタミナの問題もあるでしょう。前半45分を終えての感想は『これまでか、ラトビア』というものでした。


しかし、後半開始直後のラトビアの反撃には正直感動しました。選手たちは前半オランダと実際に戦って彼我の実力差というかテクニック、スピード、パワーの差をきっと体感しているに違いありません。それでもなお、後半立ち上がりから果敢にオランダ陣内に攻め込み、何度となく際どいチャンスを作ってオランダ守備陣をあわてさせます。さすがに後半20分も過ぎると、またラトビア選手の足も止まってしまいました。90分間戦って、結果を見れば3−0の完敗です。
しかし、私はこのユーロが終わってもラトビアは忘れません。2004年6月のポルトガルで、サッカー大国に対しても一歩も引かないラトビアの意地とプライドを確かに見ました。正々堂々とファイトし、例え劣勢でもラフプレーや汚いファウルは絶対しない。ラトビアの戦いは心に直接語りかけてきました。
『ドイツで見たいぞ、ラトビア