五輪 男子マラソン
うわっ、このアナウンサーは給水ポイントの大変さについて、オリンピックで靴が脱げてこけちゃった谷口さんにその時のことを聞いている。すごい。
「こけちゃいました」 谷口 浩美（たにぐち・ひろみ）さん
オリンピックの華、マラソン。42.195km、2時間あまりの戦いは、あまりに過酷であまりにドラマティックだ。1992年バルセロナ大会での男子マラソン、スタートから22.5kmの給水地点で転倒してしまった選手がいた。谷口浩美だった。戻って靴を拾い、履きなおした谷口は猛追を開始した。
とんでもない事件がおきてしまいましたね。
暴漢乱入！ 1位走者妨害/男子マラソン
オリンピックも最後だからと思い眠い目をこすりつつみていたのですが、最初は何が起こったのか分かりませんでした。独走状態でややばててきたところでのあの事件ですから、デリマ選手がショックで棄権してしまうかと心配してしまいましたが、最後まで走りきってくれて安心しました。
あの事件がなくても逆転されていたかもしれないゲームの流れだったのですが、なんとも割り切れない結末です。唯一の救いはゴールをするデリマ選手が３位でも満足して観衆に応えていたことで、あのデリマ選手の立派で健気な態度で救われた思いの現地関係者がどれほどいたことでしょう。アテネの警備担当者はリマ選手に何らかの形で報いて欲しいですね。
――もし事件がなかったら勝っていたと思いますか
分からない。でも状況は変わっていたはずだ。あの後はレースに集中することができなくなった。最後まで走り切るのは非常に困難だった。オリンピック精神を見せて、メダルを勝ち取ったんだ。
――事件についてだれかを責めることはありますかそれはない。今回の五輪の運営は非常にうまくいっていた。今回のような事件は、どこでも起こり得ること。ただ、それがマラソンレースの最中に起こったというだけだ。
――このようなことが２度と起こらないために、どうすべきだと考えますか
難しい質問だね。レースを注視しなければならないのはもちろんだけど、警備の人も、だれもコースに入らせないようにするのは難しいだろう。ただ、観客を（マラソンコースから）引き離すことはしたくないな。それはマラソン競技にとっても、良くないと思う。選手たちはサポートが必要なんだ。解決策は分からないけど、二度とこのようなことがないよう、何か手を打たなければならないだろうね。
――ブラジル陸連はスポーツ仲裁裁判所（ＣＡＳ）に提訴する意向を示しているがその結果は気にしない。僕はメダルを取れて満足している。こうして今、この瞬間を味わうことができるのは、厳しいトレーニングの成果だ。トレーニングも順調だったし、メダルを取れると思っていたよ。目標を達成したんだ。何が起こっても、このメダル会見の壇上にいることをうれしく思うよ。
立派な態度ですね。ここでデリマ選手が『あの金メダルは私のものだ』とか言っていたらとても後味の悪いオリンピックになってしまうところでした。本当はとっても悔しいと思うのですよ、だってあの時点で一番金メダルの近くにいた選手なのですから。
ドーピング疑惑でメダルを剥奪されてしまう選手がいる一方で、このような態度がとれる選手もいる。今回のアテネオリンピックの中で、このデリマ選手が文句なく私の心の中の金メダリストです。
マラソン妨害されたデリマ選手、ＩＯＣが表彰
国際オリンピック委員会がデリマ選手に対して、「ピエール・クーベルタン・メダル」を贈呈すると発表したようですね。 『フェアプレーと五輪の価値を卓越した形で示したことに対する表彰』ということだそうですが、何らかの形で少しでも称えてあげて欲しいです。
