鹿島ピッチ乱入問題

前日のコメント欄にて 弥七郎さんより紹介いただきましたリンク先です。

http://www.yomiuri.co.jp/hochi/soccer/oct/o20041025_60.htm

鹿島サポーター約30人がピッチに乱入してMF本田泰人(35)と小競り合いを起こした問題を受け、鹿島は26日に今後の警備態勢について地元の鹿島署と協議することになった。チーム側はビデオ解析や関係者からの情報収集で真相究明を急いでいるが、乱入したサポーターにはJリーグ規約に従って入場禁止などの罰則を科す方針。さらに、持ち物検査など警備を強化し、今後の対応については公式HP上で告知を行う。

 また、鹿島は同日、乱入者が所属しているサポーター団体の代表とも話し合いを持つ。サポーター側は今回の問題について、これまで選手を代表してサポーターとコミュニケーションを図っていたDF秋田豊(34)が今季から名古屋に移籍し、両者の信頼関係が希薄になっていることが原因であると主張。サポーターとのパイプ役になる選手を置くよう要求するという。

記事の前段についてはまったく当たり前のことですよね。今までは何をやってどんな警備をしていたのか逆に鹿島というクラブに聞きたいぐらいですが、時計の針は巻き戻せないので今後の徹底に期待したいです。
私は何もスタジアムの規制を強化することを望んでいるのではなくて、スタジアムは誰にとっても安全で楽しい場所であって欲しいし、見に行った人やテレビの前で見ている人に試合の結果以外のことで嫌な気持ちや悲しい気持ちを与えて欲しくないだけです。


記事の後段について私が感じる違和感はサポーター側は何か勘違いをしていないかということです。クラブやチームをサポートするということは、言わば『無償の愛』とも言うべきものなのではないでしょうか。クラブが何かしてくれるから、選手が何かしてくれるからサポートや応援をするのでしょうか。
私の考えるサポートや応援は、サポーターはチームや選手が最大限の力を発揮できる環境を作ること。それはスタジアムを満員に埋めたり、大きな声援をおくったり、アウェイにも駆けつけたり、時には気の緩んだプレーにはブーイングをしたり。どちらにしろ、そうしたからといってクラブやチームから何らかの見返りを受けられるものではない。
それに対してクラブやチームが返せる最大の御礼は『試合で結果を出す』ということだけではないでしょうか。試合は勝負事で相手のあることですから、勝利という結果が最大の御礼でしょうが、例え負けたとしても内容のある戦いやファイティングスピリットにあふれる戦いをすることでサポートに対する最低限のお返しになるのではと考えます。もし、クラブが気の抜けた試合をしてしまいサポートする価値が認められないということであれば、次からは『スタジアムに行かない』というのがクラブに対するサポーターの最大の意思表示だと思います。バナーでメッセージをクラブに伝えることぐらいがギリギリの許容範囲*1で、それ以上のことを要求した瞬間からサポーターではなくなっている気がします。


クラブ創設から今までの歴史の中で、クラブや選手の好意に甘えてきた過去があり、どうもその辺の”けじめ”というか”自覚”が一部のアントラーズサポーターからは失われてしまったのではないかと思えてなりません。そのように勘違いしている人間はサポーターの中のごく一部かもしれませんが、このような横暴が続くとそれ以外のサポーターがスタジアムに行きたくなくなる”嫌悪感”のようなものが生まれてしまわないかと心配です。
鹿島というクラブはここで『一部のサポーター』をとるか、『その他大勢の健全なサポーター + 日本全体のサッカーを愛する人々の支持』をとるのか選択の時期にきているのではないでしょうか。


鹿島本田が猛省「サポーターに謝りたい」
投げ返した本田選手も悪いんですが…

鹿島は、本田への厳重注意とともに、本来持ち込んではいけない缶類がグラウンドに投げ込まれたことを重くみて、横浜戦から入場時の荷物検査を強化することを決めた。運営担当者は「今後、手荷物検査の強化とともにスタジアムに持ち込み禁止になる物の告知を徹底していきたい」と言った。

 客席を撮影しているセキュリティービデオが、今日26日にクラブ事務所に届くことから、ビール缶を投げ入れた者を徹底検証する方針だ。現在、サポーター、鹿島署、現場にいたボランティア、警備員らの話を聞いている段階で、特定され次第Jの規定に基づき、入場禁止などの措置を執る。

*1:ジーコ解任デモはギリギリサポーターの許容範囲を超えていたと思うけど、時間が取れていたら参加しただろうと思います