ジロ・デ・ロンバルディア

helguera2004-11-18

随分遅くなりましたが、ようやく見ることができました。コモ湖を巡る美しい風景の中で、ベッティーニとレベリンを軸とした総合優勝争いとバッソを軸にしたこのレースの優勝争いが複雑に絡み合って非常に面白いレースでした。


まず、中継が始まってすぐにバッソを中心としたトップグループの揺さぶりでベッティーニ様があっさりと遅れてしまったときは『そんなに簡単に決まってしまうのか』と思いましたが、うまく後続グループの追い上げに乗ることが出来て無事に追いつくことが出来た時はホッとしましたよ。勝負の行方がどうなるにせよあんなにドラマチックじゃなくチャンピオンが決まってしまうのは盛り上がらないですから。一度追いついてからは、もうスッポンのようにレベリンをぴったりマークしていましたね。ゴール近くの最後の登りではレベリンの単独走行のように見えて心配しましたが、結果は28位と29位でゴールしたようでポイントは変わらず、最後までスッポンマークだったのですね。解説が野球の敬遠に例えていましたが、私は相手のエースFWをこれでもかとしつこくマークするDFを想像してしまいました。


一方のこのレースの優勝争いですが、バッソの積極的な仕掛けだったり、ベッティーニを引っ張ってきたセカンドグループの追いつきざまのカウンターアタックだったり、各チームのアシストの涙ぐましい程のチームへの献身的な引きだったり、とにかく2時間の中継があっという間に過ぎていきました。バッソの積極的なレース運びは見ていて面白かったのですが、ゴール近くでの鬼神のような何かが切れてしまったような走りを見てみたかった。常に自分から仕掛けていましたが、他者を圧倒するような強さではなかったですね。
優勝したクネゴはある意味バッソ以上に無駄な仕掛けをしていましたが、最後の最後に報われましたね。今シーズン途中のツール・ド・フランスから見始めた私にとってはクネゴの強さは今ひとつ分からなかったのですが、今シーズンを締めくくるこのレースで、クネゴの凄さの一端を垣間見ることができて良かったです。