中田英の招集を申し入れ W杯予選に向け日本協会

helguera2005-01-21

中田英選手は大好きな選手なのですが、このタイミングでの招集はどうなのだろう。

日本協会はシリアとの強化試合(2月2日・埼玉)への出場も視野に入れ、今月29日からの招集を要請。これに対しフィオレンティナは、2月6日からし中田英を出せないと応じた。

48時間前の拘束で合流して試合に出ても効果的に働けるのかどうか疑問です。これから始まる予選がセントラル方式で短期間に何試合もあるのなら分かるのですが、この1試合のためだけに帰ってきたとしても、日本代表にとって戦力の向上になるのかどうか、よくわかりません。クラブでの試合勘を失っている選手に対して代表戦で何試合か続けて試合に使うことで、短期間に試合勘を取り戻させた例も過去に何度か見ていますが、それは試合数が多い大会ですからね。


今回の召集の真意が状態を見たいということであれば、監督がブラジルで休暇ばかり取らずに欧州に足を伸ばしてその他の選手も含めて現地で状態を見る努力をして欲しいし、監督じゃなくてもスタッフが行けますよね。国内合宿から2試合の親善試合を経て、どのような状態かはわかりませんが選手の話し合いによってそれなりにバランスが取れているだろう日本代表に、試合2日前に中田選手が合流することによってかえってバランスが崩れる心配も発生してしまいます。
どちらにしろ、試合に対して選手を並べてみないとどんなサッカーになるのかわからない現在のジーコ監督のチームですから、中田選手が合流してもしなくても、試合開始までどんなサッカーになるのかは分からないのですがね。


最後に『フットボールニッポン VOL9 2004冬号』の、大住良之さんと後藤健生さんのシンガポール戦を終えての対談を引用させていただきます。

大住: 結局ジーコはチーム作りより、とにかく目の前の試合に勝つことだけを考えている監督。今もこれからも勝つためチームのベース作りなんて考えないだろうね。


後藤: ジーコはとにかく今を積み重ねていけばいい、という人。でも不思議なのは、勝つためにあらゆる努力をしているかというとそうでもないんだよね。短期的な考えもないように感じる。相手が誰でも戦い方は一切変えないんだから。


大住: 変えないのがジーコの考え方。


後藤: それならそれで長期的なプランがあってもいいと思うけれど、それもない。このシンガポール戦でのやり方に前後の試合との関連性を見出せなかったのがまさに象徴的。
(強調は引用者)