アジサイの花

helguera2005-06-09

うちの庭先にアジサイの花があります。アジサイ以外にも、何種類かの木々がありますが、もともと花を愛でたり、手入れをするタイプではありません。基本的には放りっぱなしです。でも、あまりにも枝が繁殖すると人間の通る道がなくなるので、時々バッサリ切り落とします。
昨年の今頃かもう少し前かな、あまりにもアジサイの葉が通りに広がりすぎたので、何も考えずにバッサリ切ったのですよね。そうしたら昨年はまったくアジサイの花が咲きませんでした。『切りすぎちゃったかな』とは思いましたが、それ以上気にするともなく忘れていました。


それから1年、特に手入れをしたわけでもありませんが、今年は庭のアジサイがたくさんの花を咲かせています。他のところに咲いているアジサイよりかなり小ぶりな花ですが、それでも数え切れないくらいの花を咲かせています。決して恵まれたとはいえない場所に生えているアジサイですし、そこの住人の愛情は注がれない。花には自分で生える場所は選べません。それでも1年という時間が経過して、自分たちだけで、必死に花を咲かせています。植物の強さを感じるとともに何だかほのぼのしちゃいました。


昨夜の日本代表の選手たちを見ていると、何だか同じような強さを感じてしまいました。選手に監督は選べないし、ましてやスタメンもフォーメーションも選べない。まあ、フォーメーションは少し選べたりしますけれど。代表チームなのに、ふさわしい監督や栄養を与えられず、それでも必死に戦っている姿。強さとか逞しさとか、華麗な小気味よさではないのですが、したたかさのようなそんな強さですね。予選突破が決ったからといって、両手を挙げてピッチを走り抜けるような感じではなくて、小さくガッツポーズをしてニヤッと笑うような強さ、したたかさを感じました。


振り返れば93年はドーハの悲劇で出場を逃したわけですが、この当時はアジア枠は2で日本はアジア3位で出場できませんでした。97年はジョホールバルの歓喜で出場を決めたわけですが、この時のアジア枠は3.5であの試合はアジア第三代表決定戦でした。今回の予選ではアジア枠は4.5で、現在はグループ2位ですから、よく考えればこのまま2位なら前回や前々回の予選と日本のアジアの中の順位は変わっていないのですよね。
だからといって予選突破は嬉しいことですし、選手たちは良くやったと思いますが、ここがゴールではありませんよね。記者会見で中田英選手も言っていますが、私もこのままでは本大会を勝ち抜けるチームではないと思っています。1年前に出場が決ったアドバンテージを最大限に生かした強化プランをサッカー協会には考えて欲しいですね。


本大会は予選を勝ち抜いたチームに与えられるボーナスではありません。本大会に向けて違う選手が入ることは当然あるし、本大会は違う監督で望むことも当然考慮されるべきでしょう。予選を勝ち抜いたジーコ監督にはお疲れ様でしたと言いたいですが、今の体制が本大会に向けてベストな選択かどうかは検討して答えを出すべき問題だと考えます。予選に勝ったチームだからそのまま何もいじらないというのであれば、進歩を自ら放棄しているのと同じです。
昨夜の今日ですが、もう本大会へのカウントダウンは始まっています。昨夜は心の底から喜びましたが、これからの目標は予選突破ではなくて、グループリーグの突破に変わりました。その目標を達成するために、監督も含めてもういちど一から考えて欲しいです。本大会で大きな花を咲かせるためにね。