大宮 - 川崎

helguera2005-07-13

駒場スタジアムに行ってきました。
いくら大宮のホームゲームと言われても、駒場で試合を見るのはとても違和感がありますね。いつもなら満員完売のスタジアムにも4,556人しか人はおらず、カテゴリー1の指定席もブロック内自由席状態でした。観客数といい、スタジアムのまったりとした雰囲気といい、昨年までのJ2時代の大宮を見るようでした。
だって、まばらな客席で子供たちが走り回って遊んでいるのですもの。


試合についても昨年J2時代に見た大宮と川崎の対戦の印象に近かったですね。大宮の前節は50,000人以上を集めた埼玉スタジアムでの埼玉ダービーでしたが、その時の『浦和の全員攻撃に耐える大宮の全員守備』のような緊迫感もなく、今日の試合のスピード感のなさは昨年の試合を見るかのようでした。
これはJ1とJ2のレベルの差がどうこうという話ではなくて、大宮も川崎も昨年J2時代に4回も対戦してますから、お互いの手の内も特徴も完全に分かっているので油断することなくまず守備を固めてる。両チームともDFラインは高い位置に設定し、比較的コンパクトなゾーンで試合をしているのですが、攻撃になっても守備のバランスを崩してまで勝負に行くことは少ないので、攻撃を交互にしていても守備的な試合に見えてしまう、どうもこの辺りが昨年の大宮の姿とダブって見えた原因なのだろうと思います。


J1で初めて大宮と対戦するチームなら、基本的には大宮より格上のつもりで戦ってくるはずなので攻め込んでくる。それに対して大宮は一瞬のチャンスを逃さずに得点を取る、こんなイメージで今年の大宮の数試合を見ていたのですが、さすがに昨年何回も対戦している川崎は大宮を甘く見てはこないから、どうしてもじれったい試合になってしまうのはしょうがないのかな、とも思います。


前半は”イーブンやや大宮優勢”のようなイメージで試合は進みましたが決定的なチャンスは両チームともほとんどなく、得点の気配はまったく感じられませんでした。
ハーフタイムに前半のダイジェストという映像があったのですが、選手の入場の場面とキックオフの場面、そしてCKからクリスティアン選手の惜しいヘディングシュートの場面、それだけで前半のダイジェストが終わってしまいました。まあ、大宮公園サッカー場のクラシカルな設備に比べれば、VTRを流せる大型スクリーンがあるだけ凄いのですけれど。


お互いにバランスを崩しているポジションがあるわけでもないので、メンバー交代もなく始まった後半12分に、試合は唐突に均衡を崩します。大宮のGK荒谷選手がボールをキャッチし、マイボールになった瞬間に素早く中盤で反応していたトゥット選手にスローでボールを送ろうとしかけましたが途中でやめ、少しためてから蹴ったパントキックを桜井選手(?)が競り勝ってドフリーのトゥット選手に落とし、センターサークル付近からドリブルを始めたトゥット選手が川崎のDFをあっさりかわしてシュートを流し込んでしまいました。GKのキックからゴールが決るまで、10秒もかからない一瞬の出来事でした。


これで攻めるしかなくなった川崎ですが、惜しいチャンスは作るものの大宮のゴールを割ることができず、試合はそのまま1−0で終了しました。攻める川崎に対し、大宮の三浦監督は後半28分にクリスティアン選手から斉藤選手、後半32分にトゥット選手から島田選手、後半39分に桜井選手から横山選手、とうまく攻撃の選手を守備のできる選手に切り替えていくことで、1点差の試合を何となく逃げ切ってしまいました。
川崎もセットプレーから大宮のGKもはずしてシュートが枠に飛んだ場面もありましたが、ゴールマウス内にいた島田選手(?)が間一髪でクリアして、大宮が2連勝を飾りました。


駒場スタジアムに浦和の試合を見に行くこともたまにありますが、浦和サポが満員だとあれだけ緊張感に満ち溢れている場所が、大宮の試合だとこのような雰囲気になるのか、そんなことがとても印象的だった試合でした。

ハーフタイムの他会場の途中経過で、”ヴェルディ - 神戸 3−1”というのは見たのですが、その時に小さくガッツポーズをしながら、『今日は勝つかも。でも、2試合連続7失点したチームだから、終了後の結果は3−3だったりして。』とは思っていたのです。
が、本当に3−3で引き分けるとは……。想定の範囲内とはいえ、帰りの足取りは重かったです。