ツール・ド・フランス 第21ステージ

 パリゴールと夢の終わり
ステージとしては雨の中のセレモニー走行から始まり、総合狙いのヴィノクロフの突然のスプリントからレースが荒れて雨のシャンゼリエへ。周回を重ねるうちにコースも乾き始め、表彰式は明るい日差しの下で大団円に終わりました。このステージについてというより、今年のツールを締めくくるにふさわしい第21ステージでした。


特に最後まで積極的にレースを戦ったヴィノクロフのステージ優勝と表彰台でのランス、バッソ、ウリリッヒのスリーショット。そしてランスのスピーチ。話している言葉が全て理解できているわけではないけれど、ランスのウルリッヒバッソツール・ド・フランスに対する熱い思いと深い愛情は伝わってきました。ラスムッセンには申し訳ないけれど、今年は山岳賞だけで我慢してもらって、ランスの最後の年を締めくくるにふさわしい表彰台の3人だったと思います。今年もっともレースを激しく動かしたヴィノクロフもステージ優勝でちゃんと表彰台に上がったしね。


激しいプレッシャーから開放された選手たちの晴れやかな笑顔が心にしみますね。3週間21ステージ戦ってきた選手がパレードをするのに、雨のシャンゼリゼは似合わない。本当に晴れて良かった。
選手もスタッフも、現地のカメラクルーも日本のJスポーツの放送陣も、現地のファンもテレビの前で完走した日本の視聴者も、本当に3週間お疲れ様でした。
ランスの晴れやかな顔と、そのランスを称えるウルリッヒの表情が最高でした。よく大会の表彰で銀メダルをすぐに首から外して嬉しくない表情を見ることがありますが、今日の表彰台では2位のバッソも3位のウリリッヒの顔も晴れやかでした。最後まで戦った自分を誇りに思い、その自分に勝った勝者を称える。ランスの最後の年にふさわしい表彰式でした。
ツール・ド・フランス、最高だね!