ライブドア報道について

Blogのタイトルが『サッカーのある幸せ』ですからできるだけサッカーの話を書きたいと思っています。時々時事ネタであったり女子ネタも書きますが、できるだけ心が明るくなるような話題や楽しい話題を書きたいと思っています。ですから今回のライブドア事件についても、いろいろと思うことはありましたが取り上げませんでした。しかし、事件そのものよりも報道についていろいろ思うことがあったので、自分の考えをまとめる意味や残す意味もこめて少し書いてみたいと思いますが、読みたくない方はどうぞスルーしてください。




個人的に株の取引をしているわけでもないし、ライブドアという会社や堀江氏という個人を注目して見てきたのではないので、事件そのものについては語ることはできないと思っています。ただ自分の受けている印象を言えば、堀江氏を始めあの会社のトップがやっていたことは、限りなくグレーゾーンの出来事や取引なのだろうと思います。違法性を認識していたのかどうかは分かりませんが、堀江氏たちは「ギリギリだけどこれはセーフ」という判断だったのか、「これならバレない」だったのか。


そのような行為に対して、地検特捜部が動いたのは事実。そして裁判所が逮捕状を出して、堀江氏が逮捕されたのも事実。でも、裁判で有罪判決が出ていない現在、あくまで堀江氏は容疑者であって犯人ではない。経済事犯は判決が出るまで難しいでしょう。例えば税務署は脱税だという行為を、納税者は節税だと理解しているかもしれない。それが脱税か節税か(有罪か無罪か)を決めるのは裁判所の判決であって、報道ではない。殺人事件でそこに殺されてしまった被害者がいて、近くに血に染まった凶器を持った人がいて、刺したところを見た目撃者がいるようなケースなら、現行犯逮捕されたときから限りなく犯人に近い容疑者かもしれないけれど、今現在堀江氏は犯人ではない。


それに対して、何とマスコミの報道の怖いことか。16日にNHKの強制捜査の速報が出てからというもの、すべてのマスコミがひとつの方を向いていることに怖さを感じるとともに、取り上げ方の浅さにむなしさを感じます。今回の事件を報道するにあたって、堀江氏が拘置されている部屋の広さに何の意味があるのでしょう。資料映像の独居房を見せることから始まって、スタジオに実物大の独居房を再現するニュース番組や、拘置所での夕食を取り上げ、わざわざ調理教室のようなところでメニューを再現し、アナウンサーが実際に食べて感想を述べる番組まで現れる始末。逮捕以前の成り上がり生活との対比で物語を作りたいのだとは思いますが、堀江氏が拘置されている部屋の広さにこの事件の本質が隠されているのでしょうか。それとも視聴者がそのような情報を求めているとでも思っているのでしょうか。


そんな枝葉の出来事よりも、なぜ今回の強制捜査が16日の夕方だったのか。なぜNHKは実際に地検特捜部がライブドア本社の強制捜査に入るよりも早く速報を打てたのか、そのような問題を1時間でも2時間でも取り上げて欲しいものです。
ライブドア・ショック イージーゴーイング 山川健一さん
なぜ、マンション強度偽装問題の小嶋氏の証人喚問は、16日でも18日でもなく17日だったのか。16日や18日や他の日だったら、そのニュースがトップニュースで100%報道されてしまうけれど、17日だったら阪神大震災の報道が50%でそのニュースが50%になるという計算が誰かにあったのではないか。そしてそのように考える人間が「ライブドア強制捜査近し」という状況を知ったときに、「どうせ強制捜査をするなら、16日の夕方にしろ」と示唆したのではないか。そのような立場の人間から、強制捜査が始まる前にNHKに情報が流れたのではないか。もう一歩踏み込めば、情報が流れたというより、情報や世論を操作されたのではないか。


地表に近い部分で起こる直下型地震ではなくて、プレートとプレートの境目で起きる海溝型地震は、それぞれの発生しやすい場所において大体の発生周期が予想されていますよね。それは大きなサイクルの中で50年に一度とか100年に一度とか。正確な時間は予想できなくても、そのような地震が発生するメカニズムと大体の間隔を予測することはできる。それらの海溝型地震は、2枚のプレートが重なり合う場所で、ある一定以上の力がかかったときに地震となって歪みが開放されて地震となる。それは直下型地震における活断層の歪みの限界を超える場合も同じです。
それらの歪みに対して地盤が耐えられる歪みの限界の大きさは決っているかもしれませんが、その地盤の崩壊は自然に起こるのではなくて、月の引力がキッカケになって起こるのではないかと言われています。海の潮の満ち引きを起こすほど月の引力の影響は地球に対してあるのですから、歪みに耐え切れなくなった地盤の最後の一押しをするのが月の引力じゃないかと疑われています。地盤の崩壊は昨日起こってもいいし、明日起こってもいいのだけれど、満月や新月など当該地域に月の引力が垂直に影響する時(地盤を上に引っ張る)や半月で水平に影響する時(地盤を水平に引っ張る)に、それをキッカケとして地震が発生するのではないか。


今回のライブドア強制捜査も、地検特捜部は昨年のうちから内偵捜査を進めてきたのでしょう。いつかは強制捜査に踏み切るつもりだったのかもしれない。でも、それが16日に決ったのはなぜなのか。そして夕方だったのはなぜなのか。昼間で株式市場が開いている時間帯では、強制捜査が市場に大きな影響を与えてしまうから夕方だったのかもしれません。でも、もしそれが真実だったとしたら、夕方と決めた時点で誰かの恣意が働いているわけです。16日に決めた時点でも誰かの恣意が働いていなかったとも言い切れませんし、それはNHKに強制捜査の情報をリークした人物や団体が限りなく黒ですよね。常識的に考えれば地検特捜部自らがNHKに情報をリークするとは考えにくい。だって、証拠を押さえるために強制捜査に入るのに、入る前から速報を打たれたらこれから捜査する相手に対し「どうぞ証拠を隠滅してください」と言っているようなものですよね。常識的に考えれば、地検特捜部が自らリークしてそれ以降の操作を困難にする理由が思い浮かびません。それなら、誰なのでしょう。


このような疑問以外にも、今回のライブドア株による個人投資家の損は自己責任で、フジテレビの持ち株の損失は契約違反でフジテレビは被害者である的な論調もありましたが、もし粉飾決算が事実ならライブドア及び堀江氏の違法行為によって損失を受けた立場としては個人投資家もフジテレビも変わらないと思えるのですが、報道各社には違うようです。そのような偏向した報道を見ていると、「たまたま今回狙われたのはフジテレビだったけど、もしかしたら自分たちのテレビ局が狙われていたかもしれないし。フジテレビさんは運が悪かったね、同情するよ」というような感情がテレビ各局にあるのではないかとまで疑ってしまいます。


以上いくつかまとまりなく書いてきましたが、事件そのものよりもそれを取り巻く報道に対し違和感を感じてしまいます。一テレビ視聴者はこんな小難しいことを考えずに、テレビから流れてくる報道を真実であるとして疑わずに受け入れる方が楽なのでしょうか。私には現在の報道は、特にテレビ各局の報道は”大本営発表”をワイドショー的に伝えているだけにしか思えません。考えすぎなのでしょうか、ねぇ。

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報道の自由 B/R life -有閑東京倶楽部(工事中) さん