日本 - ロシア 2002.6.9

フランス大会のクロアチア戦を見てしまったら、日韓大会の試合も見たくなってこのロシア戦をチョイスしました。
試合開始のキックオフ直後から、柳沢、鈴木の両FWが激しくロシアボールを相手ペナルティエリア前まで全力で追い込んでいく。日本代表のこの試合に賭ける意気込みが伝わってきます。

___柳沢__鈴木___

_____中田_____

小野_稲本__戸田_明神

__中田_宮本_松田__

_____楢崎_____

鈴木が左サイドに流れた時に、ファーサイドに右サイドの明神が飛び込んでくる。アクティブなサッカーですね。
ロシア、ガツガツきてますね。ヒデの足首が変な方に曲がってます。日本ボールの時に、明神の位置が高い。柳沢と鈴木の距離感がいいな。左サイドの小野が中に入ると、空いた外側を中田浩二が駆け上がる。左側にいる稲本から右前にいる鈴木に対する長いロングパスが通った時に、すかさずフォローに入ってきたのは明神。どれくらい明神は飛ばしてるんだ。
松田インターセプトから上がって行っちゃった。ロシアはアフターでタックルにきますね。
ロシア、惜しいシュートだ。日本ベンチが騒がしい(笑)。


ロシアという日本よりも格上と思われる相手に対し、ホームとはいえ落ち着いてボールをまわしています。つい先日見た98年のクロアチア戦と比べても、マイボールの時のボールの動かし方も別世界だし、前線やサイドの選手の動いてボールを引き出す意識の高いこと高いこと。鈴木、柳沢というボールの引き出し方のうまいFWということもありますが、各選手が味方の選手のいるだろう場所を良く理解していますね。
また守備についても抜かれても最後までロシア選手についていって、自由にボールを扱わせない。クロスを上げられるにしても少なくともコースを限定している。この守備の粘着力の高さは凄い。


中田浩二が左サイドを個人技で突破していく。松田なんてFWも追い越してGKと1対1になっている(ボールは来なかったけれど)。こんなサッカーをされたら、応援してても燃えるよね。
前線が動いて本当に良くボールを引き出します。前が動くからこそ、素早くボールが動くのですよね。出す場所を探すのではなくて、動いている選手が視界に入るから探したり迷ったりする時間もなくパスが出る。


戸田、そのプレーはPKだろ。松田は前半だけで4回も上がっている。時々中田浩二と宮本の2バックじゃないか。4年前のクロアチア戦と違って、画面に映り込んでくる選手の数が多いです。同じ国のサッカーが4年で進化したにしては恐ろしい違いですね。あっという間に前半の45分が終了しました。しびれるなぁ。



後半開始です。
中田が右サイドに流れて、クロスを入れている。アトランタを思い出します。松田が上がっていってボールを取られて逆襲だ。上がりすぎだろ。
中田浩二が上がって、短いクロス。柳沢がダイレクトで落として”そこにいた”稲本のファインゴール!! 日本の得点だ。意外性のあるクロス、柳沢のワンタッチのプレー、稲本の落ち着いたシュート。完璧です。


得点後にも松田のドリブル突破です。懲りない選手だ(笑)。宮本までがインターセプトから相手ゴール前まで上がっている。確かにフラットラインディフェンスが注目されたチームだけど、この自由なプレーを見てどうして個性が殺されて組織だけのチームだという評価になるのだろう。組織的な守備と自由奔放な個人の特性の出た攻撃のバランスの取れたチームだと思うけれど。
ひえー、ロシアの際どいシュートだった。宮本が前に出て競り合う前にロシアに落とされて中央がドフリー。よく楢崎は相手の足を引っ掛けませんでしたね。


中田から前線の柳沢へロングパス、トラップも最高だったのにシュートが浮くか。その前の日本のFKもそうですが、どうしてもシュートが上に上にいきますね。日本のFKは入る気がしませんでした。
後半の15分過ぎ、ここはロシアの時間帯ですね。耐えていたらあっという間に日本のカウンターです。あとは誰かシュートを打て。


柳沢のドリブル突破。柳沢の落しから鈴木のシュート。左サイドで小野やボランチの短いパス交換から、1列後ろの中田浩二の左足からピッチをクロスして前線の鈴木へのロングパス。すばらしいなぁ。その位置からパスを出せるDFのフィード能力も魅力的だけど、その時点で動き出している前線の選手も魅力的だなぁ。
献身的に上下動する右サイドの明神。小野、稲本、中田の小気味良いパス交換から、中田のドリブルしてミドルシュートがバーを叩く。そして中山の投入。稲本も自陣ゴールラインまでロシア選手のランニングについていってるし。このチームの成熟度がそうさせるのか、ワールドカップ本番の試合という気持ちの高まりがそうさせるのか。


服部の左サイド投入で店仕舞いの準備です。分かりやすい交代ですね。中山も前線からボールを追う。日本は自陣ゴール前に押し込まれてますけど、守備がやられているわけではないですね。結構追い込まれているか。
サイドをカウンターから突破しても、クロスの精度が…。
ロシアのシュートがなぜか楢崎の正面を突いてますよね。日本の選手がコースを限定しているからなのか、勝利の女神が微笑んでくれているのか。後半40分、福西投入。この時間帯でもまだ前への執念を捨てない明神。終了間際に中田のすさまじい守備だ。
試合終了、勝った!! ワールドカップ初勝利です。ふぅ。良かった。


通算7試合。2勝1分4敗。
今年のGL3試合はどんな結果になるのだろう。