アーセナル - リバプール

往年のアーセナルに比べれば小粒になった感は否めませんが、それでも久しぶりにボールが面白いように回って攻めるアーセナルを見たような気がします。とにかく素早いタイミングでパスをまわし、肩から上に上がるようなボールはほとんど使わずグラウンダーのパスをつなぐ。相手の薄いところにアンリやアデバヨールが走りこむと素早く縦パスを入れる。セレブやセスクやピレス(リュングベリの負傷から交代出場)やジウベウト・シルバ、時にはエブエやフラミニまでもが上がってくる。そして最後の最後にはアンリの登場。レジェスを温存してもこれだけの攻めが出来るということは、少しだけアーセナルの選手層の厚さも復活してきたかな。
攻めまくっているのに、気がつけば1点しか取っていないというのも昔と同じですが。相手のDFを交わしてもGKを交わすためにパスを出してしまったりするのも昔と同じでした。


これだけ攻めているのに得点が入らないというのは嫌な雰囲気と思っていた後半ですが、リバプールのジェラードのミドルシュートレーマンが弾いたところを押し込まれてしまいました。これで同点。そこからはリバプールの時間が続きましたが、シャビ・アロンソの退場と共に再びイーブンの時間帯になりました。そしてリバプールの何気ないバックパスを狙っていたアンリが掻っ攫い、GKを交わしてリバプールゴールに流し込みアーセナルが勝ち越しました。ジェラードで追いついて、ジェラードで勝ち越されたらリバプールとしてもしょうがないのでしょう。
試合全体の形勢から見ればアーセナルが勝ってもおかしくない試合でしたが、終わってみれば若手が台頭してきたとはいえアンリの2得点だけ。アーセナルの真の復活には、まだまだ時間がかかりそうです。