何勝何敗と言う気は毛頭なく…

川淵会長のインタビューを教えていただきました。
川淵三郎(サッカー) W杯で120%の力発揮を 朝日新聞

――前回のトルシエ・ジャパンとは対照的ですね。

 トルシエは、システムありきのサッカーだった。「私の言うことを黙って聞きなさい」という育て方で、日本人の性格には向いていたとも思う。しかしホームの利もない06年に向けては、臨機応変に、相手に応じて自分たちがその場で考え戦うチームに成熟しないと、ベスト16に残るのは難しい。これまでも、アジアで2回続けてベスト16入りしたチームはないわけですからね。


 ――W杯の目標は。

 何勝何敗と言う気は毛頭なくてね。僕の本心を言うと、ジーコの「サッカーを楽しめよ」という言葉を受け止めた選手が、試合本番で120%の力を出す姿を見たい。可能性は高いと思う。ジーコのカリスマ性が、勝負どころで出てくるんじゃないかな。

戦術やシステムに強く規制されない選手達が120%の力を出して、楽しんで勝つところを見られると楽しいですね。

以下追記

このエントリーを書いてから、同じ記事に対しての西将風さんのエントリーを読みました。
ピーターパンシンドローム B/R life -有閑東京倶楽部 さん


古い記憶を引っ張り出してみると、確かジーコ監督が就任してから一次予選で苦戦している頃に、『前の監督時代は予選がないことと若手に切り替える時期だから、大勢を呼んで育成して強化する方法ができたが、今は予選もあるしジーコ監督は育成型ではなくセレクション型だから、試合を重ねるごとに強くなるはず」というような論調があったことを思い出しました。大前提は予選突破であって、チームの強化は後回しになるものやむを得ない部分もあったとは思うのですが、結局のところ就任直後のジャマイカ戦と比べて、現在の日本代表のボスニア・ヘルツェゴビナ戦や昨年のアンゴラ戦、ホンジェラス戦などを考えた時に、どのくらい強くなったのでしょうね。


本大会で選手が120%の力を出して、素晴らしい戦いを繰り広げてくれることを期待はしますが確信は持てません。川淵会長の言っていることは理想や希望であって現実ではないのかもしれません。可能性が高いと思う根拠はカリスマ性と選手を信じる力。選手を信じる力についてはアジアカップでも結果として残りましたが、今回は相手が違うから、どうなのでしょうね。選手の力を引き出す監督の力という部分について、川淵会長にカリスマ性以外の部分について聞いて見たいです。
例えて言うなら、日本代表というのが刀だったとしたら、刀の元になる鋼の強さは選手の基礎能力だと思うのですが、刀の切れ味を鋭くするのは監督の指導能力だと思うのですけどね。川淵会長の言葉は、試し切りを何度も自由に繰り返せば、本番での切れ味が鋭くなるはずだ、という説得力のない意見に聞こえてしまいます。刀の切れ味を鋭くするために、長さとか刀身の反り方とか研ぎ方とか、工夫するのが良い刀鍛冶の仕事であり監督の力だと思います。