オシム新監督会見

選考過程や就任過程の中にどのような不条理があっても新監督は就任し、そしてそこで繰り広げられていくサッカーを見守るしかないということは4年前の経験で良く分かっているはずですが、それでも素直に新監督に対し喜べない自分がいます。オシム監督の就任は嬉しいのですよ、千葉との契約満了後だったら。でも、このようにメディアにオシムさんが取り上げられるたびに千葉サポの方が感じる複雑な心境を想像すると、この方のように無邪気には喜べない。


日本代表オシム監督、U−21代表反町監督 就任会見 スポナビ

川淵 イビチャ・オシム監督と、日本代表チーム監督の契約ができる日を迎えられたことを非常にうれしく思っています。その反面、ジェフ千葉の関係者、特にサポーターの皆さんには心配や、あるいは納得のいかない面もあるかと思いますけれども、オシム監督を日本代表チームに送り出して本当に良かったと思える日が早く来ることは間違いないと思っています。

一刻も早く退場していただきたいと思っている川淵氏ですが、なぜこの会見の冒頭で契約途中の監督を強奪した千葉及び千葉サポの方々に対しお詫びができない。『心配や納得のいかない面』などという軽いことではないよ。自分(達)がどれほど重大なことをしてしまったかに気が付いていないのか。自国のクラブからシーズン中に契約途中の監督を引き抜くということが、重大ではないと思っているのか。どちらにしろ、協会会長としての真摯な態度とは思えません。一刻も早い退場を願います。



さて、気を取り直して。
オシム監督のコメントですが、J1のリーグ戦が再開しましたが勝敗に関係なくJ's GOALで読むのを楽しみにするような素敵なコメントを発する監督が1人少なくなってしまったのが非常に残念です。千葉の監督時代も密かに日本サッカーに影響を与えていたコエmントかもしれませんが、これからは公に直接に日本サッカーに影響を与える立場になってのコメントということで、今までよりより一層オブラートに包んでしまうようなコメントにならないかと心配していたのですが、どうやらそんなこともないようです。

―― 今回のチームの出発としてワールドカップ(W杯)での失望がありますが、問題点をどうとらえているのか、失った自信をどう取り戻していきたいと考えているのかお聞かせください

オシム: ドイツでの失望というが、失望というのは、より多くのものを望み過ぎたからするものだ。そういった楽観的な見方はどんな根拠に基づいていたのか?
 理由として、ひとつはこちらが十分な情報を持っていなかったのではないか? ということが挙げられる。もうひとつは正しい情報を得ていたが、相手チームを見下してしまったのではないか? ということだ。
 日本が多くを期待し過ぎた原因は、どちらなのか?

いきなりの鋭い斬り返し(笑)。
日本が多くを期待しすぎた原因は情報不足と相手を見下した両方で、その原因は協会のミスリードとメディアの提灯持ち的楽観記事の相乗効果ではないかと…。どちらにしろ、「敵を知り、己を知れ」ということですね。ドイツに向かう日本代表は「敵も知らず、己も知らなかった」と言ったら、言い過ぎでしょうか。

―― 日本らしいサッカーを目指すと言っていたが、前のチームとどのあたりを変えていくのですか

オシム: 近い将来、身長の高い選手を見つけることは難しいと思う。それが決定的な問題ではないが、もし見つけたとしても、その選手が日本人らしいサッカーをするとは限らない。私が考えているのは、日本人の持ち味をいかに生かすことができるか、ということだ。日本は、ほかのチームにないものを持っているわけで、それを生かすことが大事である。具体的には、素晴らしい敏しょう性、いい意味での攻撃性やアグレッシブさ、そして個人の技術。ただし、その個人の技術が、チームのために生かせていないようにも思う。ほかにも考えるべき点がある。例えば走るスピード、展開のスピード。これまでの日本代表は、スピードのあるチームではない。もっとスピードのあるプレーができると思う。まあ、話が長くなってしまうので、今日はこれぐらいにしておこう。

いや、この部分の考え方をもっと掘り下げて聞きたい。メンバー選考や実際の試合など、これから見ていけば分かることなのだろうとは思いますが、オシムさんが日本サッカーと日本人の特徴をどのように分析しているのかと言う点は非常に興味があります。


新生日本は国内組で始動 サンスポ

初戦は来月9日の強化試合トリニダードトバゴ戦。さらに同16日にアジア杯予選イエメン戦と続くが、この2試合は欧州クラブ所属選手は招集されない予定。また来月2、5、8日にA3チャンピオンズ杯を戦う千葉とG大阪勢は9日の試合は招集を見送られ、16日の試合から招集対象となる見込み。トリニダードトバゴ戦の代表は6日に発表され、7、8日の国内短期合宿を経て初戦に向かう。

国立競技場で行われる初戦は、G大阪と千葉の選手が呼べないという制限がありますが、それでも初戦がオシムさんにとっても東京オリンピックの思い出の地でもある国立競技場というのは感慨深いのでしょうね。まあ、頭の中はサッカーばかりで、そんな思い出に浸る人ではないかもしれませんが。



その他、記者会見ネタ。
日本代表監督就任記者会見 フットボール定食
「ちなみに記者会見で質問できたのは所属がはっきりした人ばかり。」ということですが、そこに見えない力が働いているのか?