風間八宏氏を”斬る”

穏やかならぬタイトルですが、何せ先に風間八宏さんがオシムさんを斬っているので、あえてこのタイトルにしました。風間氏の名前を使ってますが、本人が書いたというよりは聞き取りを記事にした、そんな感じの文章でしょうか。そうでなければ、あまりにも内容が酷すぎますね。
風間八宏氏がオシムジャパンを“斬る” スポニチ

日本代表の個人能力の低さが目を引いた。シュートやクロスの制度をはじめ、代表選手とは思えないプレーが数多くあった。個のベースがなければサッカーは成り立たないし、選手選考に疑問を感じざるを得ない。

 象徴的なのは、前半24分に羽生がタメをつくる選択肢を放棄し、雑なスルーパスで好機をつぶした場面と、同45分にゴール前にボールを運びながら勝負を仕掛ける選手がおらず、バックパスを繰り返した揚げ句、フリーの加地がシュートを打ったが、柳沢、高原は仕事をさせてもらえなかった。その柳沢、高原でも、この日の巻、田中達よりも質の高い動きをしていた。

微妙に日本語もおかしいのですが、それには目をつぶるにしても、この試合の置かれた位置をどのように考えるかの前提が違いすぎると思います。


オシム監督の側から考えれば、Jリーグと日本代表の厳しい日程のせめぎあいの中で、練習時間もろくに取れない中での公式戦であること。そして、停滞した4年間の後に、若い選手の発掘と公式戦の結果を両方追い求める必要がある試合であること。4年後のワールドカップに向けて、次の世代の選手に本来ならば前の4年間で積むはずだった経験を、短期間で積ませなければいけないこと。
それらの事情を踏まえた上での今の招集メンバーであり、先発メンバーであるはず。オシム監督にとってのゴールは今回のアウェイ2連戦ではなく、チーム作りは始まったばかり。それらを考えての選手起用であり、ある意味我慢でしょう。


確かに現在の招集メンバーより質の高い選手はいるかもしれない。でも、その場その場で質の高い選手だけを並べて、4年間にわたる継続した強化方針なり次の世代につなげる努力をしなかった結果というのはドイツの地で充分に分かったはず。敗戦の後の日本に残されたものは、次世代への希望だったのか、草も生えない焦土だったのか。
その結果を踏まえてのオシム監督就任であり、現在の日本代表でしょう。質の高い選手だけを並べた日本代表が見たいのなら、前の監督の留任を強く希望すれば良かったのに。


代表ですから結果も必要ですが、今だけを見るのか未来を見るのか。風間さんご本人の意図が100%反映されているコラムだとしたら非常に残念ですね。下の監督会見の言葉とあわせて読めば、差は歴然です。