THE TOUR OF MISIA 2007 ASCENSION

ミーシャのライブを見に「さいたまスーパーアリーナ」に行ってきました。
が、うーん……。ここ数年のミーシャのライブは夏の野外以外はほとんど見ているのですが、今回のライブは酷かったです。まだツアーの途中なのでネタバレなしでいきますが、何だろう、作り手と聴く側の想いが噛み合っていないような違和感を感じまくりでした。


ライブを作る中で演出家というか構想を練る人かアーティスト本人かは分かりませんが、作り手の想いというのはあるでしょう。逆に言えば、そのような伝えたい意思がなければ表現活動なんてやっているわけがない。でも、それが一方通行的な自己満足に近いものだったとしたら…。
確かにミーシャの歌はいつも通り上手かったです。でも、いくら歌が上手くても、ステージがきらびやかに光っても上下しても煙を吹いても炎が出ても銀紙が吹き出しても、でも肝心なものが何か欠けているような気がしてならないのです。来年の2月にリリースされる新作のアルバムを売りたいために、新曲が多くなる構成も仕方がないと思います。でも、それにも限度がある。ただ問題は新曲が多いだけだったわけではないのです。どんな曲だって最初は初めて聴くのだし、「包みつつみ込むように」を車のラジオから初めて聴いた時は衝撃を受けました。その時は誰が歌っているのか何という曲なのかも知らなかったけど、聴く人の心を掴むパワーがありました。でも、今日のライブでは心を掴むような曲はほとんど聴けなかったし感じられなかった。


さいたまスーパーアリーナにいた他の観客のほとんどの方が満足しているのなら私の感性が少し違うだけなのかもしれませんが、こんなことなら入れ替え戦をテレビで見ていたほうが良かったかもしれないと少し後悔した夜でした。でも、そんなライブもあるからこそ、本当に素晴らしいライブにめぐり合った時の感激が大きいのかもしれませんけどね。