天皇杯 札幌 - 新潟

雨のフクアリ、テレビの画面でも寒さが伝わってきそうです。でも、両チームのサポーターにとっては、寒さなんて関係ないのでしょうね。スタンドで見ているジェフ千葉の選手たちには心身ともに寒さを感じた試合だったと思いますが。


試合の序盤はやや新潟有利といったところでしょうか。基本的には新潟のボールポゼッション率が高く、カウンターの札幌といった図式でしたが、それでもJ1とJ2というディビジョンの違いはそんなに感じられませんでした。入れ替え戦でも同じように感じましたが、一発勝負の試合においてはフィジカルコンディションと気持ちの強さが戦術やら組織やらを上回ってしまうのかもしれませんね。
そんな試合の均衡を破ったのは新潟のセットプレーでした。でも、セットプレーというよりは、札幌のGK佐藤選手の判断ミスで出るのが遅くなった前に新潟の選手に入られてしまいました。確かに高い弾道から曲がって落ちてくるCKでしたが、あのボールにGKが出られないと厳しいですね。
しかし札幌はこの失点で闘志に火がついたかのごとく攻め始め、ゴール前まで持ち込んだボールを新潟のDFが交錯してクリアミスし場面を逃さずに押し込んで同点としました。


後半の立ち上がりから札幌が押し込んで1点を勝ち越してしまいます。新潟のゴール前に波状攻撃をしかけ、新潟のクリアボールが小さくなったところを砂川選手がダイレクトに蹴り込んでファインゴール。その後札幌にとどめの3点目を取るチャンスがあったのですがクロスバーに当ててしまい試合を決めることができませんでした。嫌われたというよりは当ててしまったという表現の至近距離でしたので、嫌な予感はしていたのですよね。
そして魔の瞬間が…、札幌GK佐藤選手の痛恨のミスにより新潟が同点にし延長線に入りましたが、決着はつきませんでした。


現在PK戦が行われていますが、両チームの気持ちの強さがヒシヒシと伝わってくる締まったPK戦です。蹴る選手が外さない。痺れる。
それにしても解説の加茂さん、両チーム7人が蹴って合計14人が終わった後に『後に蹴る選手ほど勝負強くない選手が出てきますからね。』って、言いにくいことをはっきり言うな。でも、本当に新潟の8人目の矢野選手が止められてしまいましたけれどね。
札幌のGK佐藤選手は通算83分の2失点目からPK戦が終わって勝利が確定するまで、生きた心地がしなかったでしょうね。1点目の競り負けはともかく、2点目のGKが保持していたボールを前に転がしたところを後ろから来た相手選手にさらわれると言うのは、プロでは有り得ない信じられないレベルのミスによる失点でしたから。最後にPK戦で相手が外しての勝利ではなく、自分で相手のシュートを止めて勝利したことは、見ていても非常に良かったし本人も救われたでしょうね。