ヴェルディ - 福岡

いや、これで福岡に前回4月7日の借りを返すことができましたね。


今日の試合はスカパー観戦でしたが、嬉しい出来事がいっぱいです。
まずは藤田の活躍。今年の右サイドは福田選手がずっと出ていましたが、福田選手の出場停止を受けての今シーズン初出場となった藤田が大活躍でした。虎視眈々とチャンスを狙っていた鬱憤をこの試合にぶつけてきたかのような、素晴らしい出来でした。特に試合の流れを大きく引き寄せた2点目のカウンター攻撃で右サイドを積極的に大きく駆け上がり、そしてGKとDFの間を抜く素晴らしいクロス。これを中央に走りこんだディエゴは合わせられませんでしたが、逆サイドを真面目に走りこんできていた広山が決めて、本当に素晴らしい得点でした。やはり今までの試合で効果的に使えていなかった右サイドが生き返ると決定的なチャンスが増えますね。


そして次に嬉しいのが、広山の得点。前線での献身的な動き出しと中盤の選手かと思うぐらいの積極的な守備。これらの動きを出場した試合でチームのために続けてきていてくれた広山選手にようやくサッカーの神様が微笑んでくれました。願わくばもう一度あったチャンスで決めてくれれば満点だったのですが、それは次の機会に。確かにフッキとディエゴの2人は怖い選手なのですが、間に広山が入ることでチームとしての潤滑油となり、より攻撃がスムーズに運んでいるように思います。


そして最も嬉しいのが、富澤の得点。前回の福岡では後半ロスタイムに悔しいPKを取られて、それが悪夢の7連敗の入り口になりましたが、今日の先制点で少しは肩の荷が下りたのではないでしょうか。試合後のインタビューでは、「J1に昇格させてこそ、サポーターの皆さんへの責任が果たせたことになる」と語っていましたが、とにかく、これで一度気持ちの清算はできたことでしょう。


試合の流れとしては福岡に1点差に追いすがられた時間帯もありましたが、オウンゴールに救われました。ただ、結果としてはオウンゴールで幸運な形にも思えますが、ここにきてディエゴもフッキもボールを持ちすぎることなく効果的にフリーの味方を使えるようになってきているので、幸運だけで貰ったオウンゴールでもない。2点目の広山の得点もセンターサークル付近でフッキが素早く藤田を使ったことが攻撃の早さを生んでいるし、持ちすぎて逆に危険なカウンターを喰らうことも少なくなっています。


そして幸運やツキだけで語れないもうひとつの要因が、ヴェルディの守備意識が高くなっていること。それは意識だけの問題ではなく、監督が明確な3バックという形を示すことで攻守のバランスが取れ、効果的なマーキングも出来ている。個々の選手の相手に詰める早さも早くなっているとは思いますが、守備の形がバランス良くなって相手選手との距離が近くなっているのでよりいっそう早く詰めることができ、効果的なマーキングができるようになっていると感じます。まず、試合に守備から入っていること、その分試合の前半はややつまらない試合に感じるかもしれませんが、少なくとも前半の早い時間帯で試合が壊れてしまうことがなくなっていることは大きいと思います。そして、後半に勝負が出来る。
7連敗の影響は大きくて上位とはまだまだ離されていますが、順位よりもまずは今の守備意識を持ち続けることが出来たならこれからも良い試合が期待できると感じています。