サッカー批評35号における川淵会長のインタビュー

helguera2007-06-14

6月発売のサッカー批評35号を読みました。
サッカー批評 issue35―季刊 (35)
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巻末の車椅子の指導者である羽中田さんの記事や途中の遠藤選手に対するオシムジャパンに関するインタビューなど、非常に面白かったし考えさせられました。皆さんもぜひご一読をお勧めします。特に遠藤選手のインタビューの中で、「今の日本代表は走りすぎじゃないの?」という質問に対する遠藤選手の受け答えは興味深いです。


で、このエントリーのタイトルである巻頭の宇都宮徹壱さんによる川渕会長へのインタビューなのですが…、正直、微妙。読まない方が精神衛生上は良かったかもしれません。1年前の苦い思いがよみがえってきそうです。インタビューそのものは切り込んでいるので川淵氏の面白い(興味深い)回答を引き出していると思うのですが、その回答自体が非常に不快。謙虚さがまったく感じられない不遜で傲岸な氏の考え方が見え隠れしているように感じます。


自分の考えや信念に自信を持って行動することは大事なことだと思いますが、それと傲岸なことは違うと思うのです。信念を持つことは大事だけれど、常に自分の信念が間違っていないか、今の時代からずれていないか、謙虚に問い直す姿勢というのは必要だと思います。それを他人に見せる必要はありませんが、どうもこの人は聞く耳を持たない人、そのように思えてなりません。解任を望んだ人は「自分の地位を狙っている人」にしか思えないらしい。裸の王様という表現がありますが、まさしく現状での氏がそうなっているとしか思えません。現役のJクラブの監督を引き抜いた形になった代表監督の選任に関しても、非はまったく感じていないようです。日本サッカー界に貢献のあった方だけに、自ら晩節を汚していることに気がついていないことがお気の毒としか言いようがありません。


ただ、これらの氏の言葉が文字として記録に残るということは貴重なことだと思うので、やはり読むべき…かな。


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