ナビスコ杯決勝 川崎 - G大阪

helguera2007-11-03

国立競技場に行ってきました。


J2のクラブを応援していると、ナビスコ杯というのはどうしてもどこか他人事になってしまうのは否定できない事実ですが、それでもさすがに決勝になるとやはりワクワクします。直前まで行けるかどうか分からない試合だったのですが、行ける事になったので前日の夜に自由席のチケットを買いました。どちらがホーム扱いなのかも分からない状態だったのでとりあえずアウェイ自由席を買ったのですが、ガンバ大阪サイドでの観戦となりました。川崎とガンバ大阪の対戦だと、どちらが好きとか嫌いとかはまったくないのでどちらでも良かったのですが、G大阪が2年前の決勝でPK戦の末に千葉に敗れた試合も国立で見ていたので、G大阪側で見るのも「まあご縁かな」と思います。
ということで雲が取れて青空が広がった午後一時半、キックオフです。





普段は主にJ2リーグ戦のヴェルディの試合とJ1と言えども大宮の試合を中心に見ているので、J1の上位チーム同士の対戦をスタジアムで見るのはとても新鮮な感覚でした。特に今シーズンはヴェルディの昇格や大宮の残留など、毎試合重いものを抱えての観戦になるので、ナビスコの優勝が掛かっているとは言えちょっと楽な気分で試合を見始めましたが、試合開始から両チームのこの試合に賭ける意気込みが感じられるような立ち上がりでした。特に川崎は開始から20分近くまで、決してスピードがあるとは言えないG大阪のDFの裏を素早く突いてG大阪のゴール前に攻め込み、セットプレーなども含め惜しいチャンスを立て続けに作りましたね。川崎にとってはこの時間帯に得点できると随分違った展開になったのでしょうが、G大阪が耐え切りました。結果論ですが試合開始からの20分間を耐え切ったことがG大阪の勝利のポイントになったのだろうと思います。


前半20分過ぎからはG大阪の攻撃も鋭くなり、相撲に例えれば立ち上がりの奇襲を耐え切って”がっぷり四つ”の組み合いと言うか、力比べのような展開になりました。こうなると徐々にG大阪の選手の個々の力が上回ると言うか、チーム力の差と言うか。どこか一つのポジションの力の差と言うより、大げさに言えばピッチ上のすべてのポジションで少しだけG大阪の選手の力が上回っていて、それぞれのポジションでは少しだけれどピッチ全体にするとG大阪の力が上回っていると感じる、そんなチーム力の差を感じました。90分の試合時間を通じて、前半の20分過ぎからは川崎の得点の気配は感じなかったのですよ…。「得点が入るならガンバだろうな」と思いながら見ていました。


そして予想通り後半の10分過ぎにG大阪に先制点が入ったのですが、それ以降も川崎の攻撃に迫力を感じなかったのですよね。選手は上手いし、綺麗にボールをつないでいくのですが、最後の最後で迫力がないというか、凄みが感じられない。1点ビハインドの状態のまま、試合の残り時間が少なくなっても放り込むわけでもなくパワープレイに出るわけでもない。綺麗にボールをつないで崩そうとしていくのです。それがチームカラーだと言えばそれまでなのですが、優勝するには何かが足りないと感じてしまいました。「執念」と言ってしまえば一言で終わってしまうのですが、反則をしても汚いプレーをしても勝ちに行く。実際にやるわけではないにしても、そんな気持ちで行く部分が足りないのかなぁ。G大阪はリーグ優勝は経験しましたが2年前には目の前で千葉のナビスコ優勝を見ている。あと一歩で手に届くものを逃した渇望感の強さに関して、G大阪の方が川崎よりも強かった。そう感じました。逆の言い方をすれば、川崎は今年のACLの悔しさや今日のナビスコ決勝の悔しさを糧にして来季以降にはもっと強くなるのでしょう。チームの歴史ってそんな悔しさの積み重ねで出来上がっていくのではないか、そんなことを考える今日この頃です。




オマケの写真
G大阪側にいたので、マスゲーム用の用紙を手渡されました。青い面の言葉を見た時は少しジーンときたのですが、裏の黒い面の言葉は……どうなんだろう(笑)。