日本 - タイ

helguera2008-02-06

埼玉スタジアムに行ってきました。
昨日の日記で”凍えるような”という言葉を使いましたが、まさか今日の試合の天候がこのような凍えるような天気の中で行われることになるとは…。帰宅してからの報道ステーションのスポーツコーナーでは「時おり雪が舞うコンディション」と言っていましたが、この原稿を書いた記者はどこで見ていたのだろう。現地にいたら試合前から試合後までほぼ断続的に雪が降っていましたよ。私はメインスタンドの2階の屋根の下にいましたが、屋根のないゴール裏で応援していた方々は風邪などひかなかったでしょうか。本当にお疲れ様でした。


さて試合についてですが、始まって5分ぐらいで、『この試合は3−0ぐらいで勝つのだろうな』と思っていました。2006年のワールドカップでのブラジルと日本の力の差は相当あったと思いますが、今日の日本とタイの力の差もそれと同じ位あるだろうと感じました。試合立ち上がりの日本は、タイのゴール前に押し込むもののなかなかゴールを割ることができない展開が続いていましたが、日本が得点するのは時間の問題だと感じていました。
そんな展開の中で得たゴール正面のFKのチャンスでしたが、遠藤選手が蹴る前から『このFKは入るだろうな…』と感じていました。ちょうど真上から見る形になっていたのですが、曲がって落ちてぴったりみたいな距離だったのですよね。まあ、予想通り入ったことには驚きましたが。


驚いたと言えばその直後のタイの同点ゴールです。失点して攻めざるを得なくなったタイが人数をかけて攻め込みましたが、ちょうどぽっかり空いたバイタルエリアから放たれたミドルシュートが見事な弧を描いて日本ゴールに吸い込まれました。この瞬間、思わず立ち上がって拍手をしてしまいました。試合としては同点に追いつかれても日本が時間とともに3−1ぐらいで勝つだろうと思っていましたし、それ以上にミドルシュートが綺麗だったです。”日本 対 タイ”ではなく”青 対 黄色”の試合として見ると、押されていた黄色チームの見事な一刺しが決まった瞬間でしたね。あのまま日本が無失点で楽勝するよりは、一度同点にされても振り切って勝つという展開の方がプラスになると思いましたし、実際にその通りになりました。


前半は1−1のタイスコアで持ちこたえたタイ代表でしたが、やはり時間の経過とともに日本の圧力を支えきれなくなっていきました。大久保選手の勝ち越しゴールはタイ側から見れば不運な面もありましたが、それでもあそこを山瀬選手に抉られてしまえば失点してもしょうがないですね。そしてタイ選手が1人退場して試合の行方は決まりました。結果的には4−1という日本対ブラジルの試合のスコアと同じになりましたが、ブラジルサイドから見ると日本もあれぐらい力の差があるように見えるかな、なんていうことを考えてしまいました。


試合としてはまったく危なげのない試合でしたが、危ないのはスタンドの空席ですね。真冬の夜の平日の埼玉で悪天候という要素を差し引いても、とても空席が目立ちました。

発表では35,000人ということでしたからリーグ戦で考えれば大入りですが、数年前の日本代表の試合と比べるとかなり寂しいものがあります。チケットの値段の問題なのか、それともそれ以外にも要因があるのか。スタジアムの外装を500万円かけて青くライトアップしていたようですが、確かに綺麗なんだけど…

そこに500万円かけるぐらいなら発展途上の国々にサッカーボールでもプレゼントした方がよほどお金が有効に生きると思うのですが。何か代表バブルの所為なのか、サッカーが違う方向に向かっているような気がしてなりません。空席が一時的なものだったら良いのですけれどね。