北京五輪 男子 日本 - オランダ

録画したものをようやく見ました。
でも、やはり3戦を通して感想は変わらず、『局所では健闘しているけれど、チームとしては戦えていない』という感想です。反町監督は良いチームを作ったけれど、勝てるチームは作れなかった。日本代表も良いサッカーはできたけれど、勝てるサッカーは出来なかった。


98年のフランスワールドカップで日本のフル代表が初めて世界大会で真剣勝負をした時にも感じた無力感というか、力の差をこのチームにも感じてしまいました。結局のところ、各世代を含めて日本代表には選手だけで戦えるような共通理解とか戦術的バックボーンというものはなく、監督がある程度チームのコンセプトを指し示し、それがチームとしてブレないような徹底を図れるほどの力がある監督でないと日本が世界大会で勝てる試合はできないのではないかと考えています。岡田さん(第一期)、ジーコさん、山本さん、反町さんという各世代の代表監督にはそれを指し示すことも徹底することもできなかった。当時若くて野心家で攻撃的だったトルシエさんだけが実現することができたチームの到達点というか、極みというか。オシムさんならもしかしたら到達できたかもしれませんが、その夢は道半ばで費えてしまいました。


こちらのリンク先の後藤健生さんのコラムですが、視点は違うし考え方は違いますが、日本のサッカーに足りない部分の感じ方は同じです。
(以下一部引用)

日本の場合、戦術的に未熟な面が多く、ただ選手を集めてきただけでは戦えない。したがって、代表としての戦術の徹底をしなければならない。

後藤ざんはだからこそ継続的な強化を考えなければならないと指摘されていますが、私はだからこそ日本の選手たちの特徴にあった戦術を持つ優秀な監督を連れて来なければならないと考えています。今までの代表の日本人監督の中には残念ながらそのような条件にあてはまる監督はいなかったし、協会がそのような監督を真剣に探しているようにも思えない。


選手たちは良くやっていると思うけれど代表選手がユース年代から海外のクラブで鍛えられて、代表選手全員が海外クラブから召集されるようなシチュエーションにでもならない限り、代表監督が選手をセレクトするだけである程度チームがチームとして機能するような時代は来ないと思うので、そのような時代をじっくりと待つよりはやはり監督選びを真剣に真剣に考えて、方針のブレない強化をするしかないと思います。しかし、協会にはその気がないことが見え見えなので、日本代表の試合を見ていてもむなしくなってしまいます。フル代表の試合を見ても今回の五輪代表の試合を見ても、目の前で行われている試合の向こう側に協会の無策さが見えてしまってむなしいのです。
3試合を通じて世界大会で勝つためには何が足りないかが見えてくると思うのですが、日本サッカー協会には見えないのでしょうね。