日本 - 韓国

いやぁ、勝ちました。
90分勝ちだろうが、延長120分勝ちだろうが、PK戦での勝ちだろうが、この試合は勝って決勝に進まないとしょうがない試合で、相手が韓国だとかは関係のない試合だと感じていました。今の日本代表は準備期間も少なく、また年齢の割には代表経験の少ない選手も多く、とにかく1試合でも多くチームとして真剣勝負の場を経験しなければならない。1つのプレーや1つのファールが代表チームをどん底に突き落とす。それを身をもって知るのがワールドカップ予選ではたまりませんから、まずはこのアジアカップで代表選手として結果に責任を負う経験をできるだけ多く積んで欲しい。その意味では、やはり3位決定戦ではなくて決勝の場というのが最後を締めくくるのに最良ですね。


でも、前半の45分を見る限りでは、今日の韓国に負ける気はしなかった。微妙な判定のPKで先制されたとしても、追いついて逆転できる、最終スコアは3-1で日本が勝つような試合だと感じていました。日本の方が試合間隔が1日長いという有利な状況はあるにしても、それを差し引いても日本の展開するサッカーの質と韓国の展開するそれは天と地ほどの差があるように感じました。まあ、そんな場面で相手を崩してチャンスをたくさん作っても、決め切れなければ試合がもつれてしまうのは必然なんですけどね。たらればはありませんが、日本が前半のうちに勝ち越していれば…という試合でした。


ただ日本のサッカーの質が勝っていたのも後半の途中までで、走れなくなった途端に韓国に押し込まれるようになってしまいました。あのように押し込まれてしまうと、今の日本代表にはカウンターからの逆襲で手数を少なく得点を取りきってしまうイメージがどうもわきません。また、セットプレーで競り勝って得点が入りそうな予感も感じられないし、交代選手で攻撃のギアチェンジができそうな選手も見当たらない。まあチームを作り始めたばかりだし、大会期間中に怪我人も出てるから多くを望む段階ではないと思いますが、スタメンの選手が動けなくなった時のザック監督の選手交代が終盤の鍵になるのかな。今日の試合では守りきりに行こうとして失敗しましたが、1点負けている相手が嵩にかかって攻め込んできている時間帯にカウンターから3点目を奪えるパターンを身につけたらこのチームはもっと強くて面白いチームになるんだろうな、と感じました。


PK戦は、川島のためにあるかのようなステージでしたね。ドヤ顔をたくさん見ることができました。GKが試合の主役になるというのはありがたい展開ではありませんが、この勝利でワールドカップのPK戦の呪縛から解かれるならそれもアリかなという感じです。本田△がトップバッターで出てきたときにはどこに蹴るのか興味がありましたが、さすがに真ん中ではありませんでした。それでも、本田△、岡崎、外してしまったけれども長友、今野という順番は、もし監督が決めたのならザック監督の現時点での信頼度の順番なのかなという気もします。だって、長友はPKが上手そうには感じなかったですからね。


まあ、結果オーライでいいことばかりのこの試合で唯一非常に気になるのは、3人目の交代で苦しい時間帯にでてきたもう一人の本田が、一番フレッシュなのにも関わらず同点にされるキッカケのFKを与えてしまったことです。消耗している選手がファールで止めるならしょうがないにしても、最後に出てきた選手の役割を理解していないかのようなプレーで非常にがっかりしました。勝ったから目立ちませんが、あのプレーはいただけません。代表選手の1つのプレーが負う責任の重さ大きさをもう少し感じられる気迫のプレーを途中交替の選手には期待したい。


いろいろあったアジアカップだけど、あと一つ勝って大会を終えましょう。DFラインとGKの連携がちょっと不安定だし、高さでは勝てないオーストラリアが相手ですが、3-2ぐらいで打ち勝ってやりましょう。行け、ニッポン!