ヴェルディの新シーズン

山田選手の自身のBlogによる退団報告と林選手の移籍発表で昨シーズンヴェルディの主力だった選手の動向はほぼ出尽くしたのでしょうか。少しまとめると、

選手 基本P 動向
山田   DF (Blogで退団報告)
林    DF 甲府
米山   DF 川崎(トライアウト)
相馬   DF 浦和
小林慶行  MF 大宮
小林大悟  MF 大宮
戸田   MF 広島(レンタル)
ワシントン FW 浦和(退団)
ジウ   FW (退団)

昨年のスタメンクラスで残った(残りそうな)のはGKの高木、DFの戸川、MFの平野選手ぐらいですか。
言い方を変えれば監督を始めコーチングスタッフは全取替え、選手は半取替えと言うことで、まったく新しいチームでのスタートですね。昨シーズンまでの名残りというよりも遺伝子すら見つけられない新しいチームと考えなければならないのでしょう。今さらながら初めてのJ2とACL参戦が無謀としか思えない陣容ですね。


ただ、見方を180度変えれば、昨年まではスタメンのチャンスをつかめなかった選手たちにとっては、今シーズンは大チャンスですよね。監督も変わりスタメンはいなくなり、今までの優劣やしがらみは一切なくなって、全員がゼロからのスタートでキャンプに臨むわけです。昨年までベンチを暖めていたりトップチームに上がれなかった選手にとってはやる気全開だし、様々な事情でヴェルディに移籍してきた選手にとってもスタメンやチームに割り込むのではなく、まったく同じ状況からのスタートで一旗上げるチャンスです。これはユースや大学から新加入した選手も同じですね。


このように考えるとかなり楽しみであることは確かです。監督が新人さんという部分はやはり気になりますが、もともと今年の二兎を追う体勢には無理があって賭けのようなものですから、新人監督も賭けのようなもの。ゼロからのスタートも賭けのようなもの。今季のヴェルディにとって計算できる事情や理由は今のところ一切見当たりませんが、まあ応援する身としては賭けに乗ってみるしかない。フロントの無謀な賭けに乗りたくないからといって、ずっとネガティブなことを言っていても疲れるだけだし、ね。


東京V松浦「今年が最後」 ニッカン

FW松浦は04年に広島を戦力外となり、セレクションで当時仙台監督だった同コーチに見込まれて仙台入り。切れ味鋭いDF裏への飛び出しを指揮官は「練習では代表クラスの実力」と評したが、昨季も13試合出場で無得点。またもや戦力外となったが、再びチャンスを与えられた。この日契約書を受け取った松浦は「都並さんには今年が最後だと言われてる。期待に応えられるよう死ぬ気でやる」と意気込んだ。

死ぬ気でやってチャンスを掴んで欲しい。結果を出せれば本人もクラブもサポもハッピーになれるのだから。

ウィガン - ウェストブロミッジ

稲本選手の出場試合ということで見ていたのですが、あまりにも耐えられなくなって前半で見るのを止めてしまいました。稲本選手の出来は、まあ悪くなかったと思います。攻撃ではぱっとしませんでしたが、守備では中盤で相手ボールのプレスに行って何度かボールを奪っていたし、相手のスピードに乗った攻撃時には、最終ラインにまで戻ってディフェンスをしていました。


ただ、ウェストブロミッジというチームがあまりにもグダグダというか、何がしたいのか分からないサッカーであることに耐え切れず、前半で見るのを止めました。攻撃でも、誰かが前に走りこむわけでもないし、パスの交換からボールを前に運ぶでもない。サイドにボールが動くのはサイドからの崩しを狙ってのためではなく、中央の相手の強いプレスから逃れるためだけにボールがサイドに動いているだけで、まったく攻撃の意図や狙いが感じられない。
それは守備も同じで常に後手後手にまわっていて、前半のDFの退場なども相手の動きに遅れて対応しているからこそ悪質なファールでしか止められない状況に追い込まれての苦し紛れのプレーでした。


スカパー解説の粕谷秀樹さんも話していましたが、両チームのチームとしての狙いや動きの差は監督の能力や指導力の差で、ウィガンの選手は動き方が分かっていて動いてるけれど、ウェストブロミッジの選手はそうじゃない。言葉は悪いですが適当に動いているだけのように感じました。
試合だから勝ち負けもあるし、毎試合毎試合内容の濃い試合が出来るわけではないとは思うのですが、プレミアリーグという世界的にもトップリーグの中であれほど意図のない試合を見せられるとは思いませんでした。毎試合このチームの試合を追っているわけではないので断定的なことは言えませんが、稲本選手もこのチームにいてどうなんだろうと考えてしまう試合でした。

今週は、まず稲本潤一から 湯浅健二さん

おとり取材

おとり捜査というのは聞いたことがありますが、おとり取材というのは、取材方法として倫理に抵触しないのでしょうか。
エリクソン監督が問題発言 英大衆紙のおとり取材に スポナビ
これを正当な取材方法として認め、取材に対しあけすけに本心を語ってしまったエリクソン監督に否があるとするのか、それともこのような取材方法は許されるべきではないとして個人を大掛かりな仕掛けで陥れたとして取材側に否があるとするのか。
私にはどうも取材方法がやりすぎな気もするし、エリクソン監督が適当に話をあわせて誇張してリップサービスしただけだと言えばそれで済んでしまいそうな事件にも感じるのですが。正当な捜査の結果が正当な証拠と認められるように、正当な取材の結果が正当な報道と認められることはないのでしょうか。ドッキリの仕掛けのように笑って済ませられるようなオチならともかく、騙した前提を元に他者を非難するのはどうも違う気がしています。

レアル・マドリー - セビージャ

前半途中から見たのですが、レアル・マドリーのサッカーが変わりましたね。サッカーが変わったと言うよりは、選手の前に行く勢いが変わったと言うか、ボールがスムーズにまわるようになったというべきか。相手のセビージャもマイボールになったら縦へのスピードもあり、かなり厳しいシュートの嵐をカシージャスに浴びせていたのですが、カシージャスのファインセーブとポストにも助けられ2失点で済みました。この2失点はレアル・マドリーの守備が緩いと言うよりは、セビージャの攻撃が鋭かったと言うべきでしょうね。ポストが味方してくれなければ、4失点になっていたかもしれない、そんなセビージャの攻撃でした。


しかし、そのセビージャの攻撃を上回るレアル・マドリーの攻撃。グティの攻撃時の出来が素晴らしかったとは思うのですが、グティだけでなくベッカムジダンシシーニョバティスタロビーニョも良かったです。あれだけ人が前に動いて、ボールも前に動く。相手に奪われても前からチェックする守備と全力で後方に戻る守備のバランスも良かったし、チームとして勢いに蓋をされていた状態から、一気に蓋が取り除かれたような新鮮さと勢いを感じました。
結果的にはグティの1点とジダンハットトリックでしたが、チーム全員の勢いの仕上げをジダンがしたように思います。


それにしても動かないレアル・マドリーの選手ならどんなに上手くても相手のDFが止められますが、ジダンベッカムグティがあれだけ攻撃で動き回ったら、相手の守備者も止められません。寄せようと思うとワンタッチですぐにボールを動かされてしまう。あれだけ人もボールも動いて、その相手が技術の高い場合には止めるのは至難の業でしょう。これからちょっとレアル・マドリーの試合が楽しみになってきました。