オシム独裁?

立ち読みしてきたんですけど、週刊アサヒ芸能 9/14号の記事は面白かったですね。買う気にもならなかったので、うろ覚えの要点だけ。


『「オシム独裁」で「ジーコ派選手」がなぜ俺たちを選ばないのか大荒れ』

  • 代表に選ばれるようになって、巻選手が勘違いしていてチームメイトも呆れている
  • 小野選手や柳沢選手など、選ばれない状況に相当イライラしていて、Jリーグの試合でもラフプレー連発
  • 今回の遠征で浦和の選手は大分からの徹夜の移動で疲れきっており、到着直後の練習には不満タラタラだった
  • 自分達の言うことをまったく聞かないオシム監督に川淵氏は相当ストレスが溜まっている
  • 川淵氏は最後の任期後も協会に影響力を残したいので、元横浜FM監督だった岡田氏を協会入りさせたがっている
  • オシム監督は自分を選んだ川淵氏側の弱みを充分理解しており、その立場を使い自分の要求を最大限通そうとしている

うろ覚えなので正しい内容は書店で立ち読みをしていただくとして(笑)、読み物としては面白かったです。物事のネガティブな面ばかり拾っていくと同じ内容でもこのようになるという、ゴシップ誌の面目躍如って感じです。

無視と言われても…

少し旧聞に属する話題ですが。
川淵会長「中田英は無視されてた部分ある」(ロイター)


『チーム内に亀裂があったかどうか』というのも大きな問題なのですが、それと同じようにその問題自体を極めて内部の重い責任を担っているはずの人が、いくら終わったこととはいえ外部に漏らしていいものなのか。この部分についてはこちらの発汗さんのエントリーに余すことなく書かれています。
立場というもの 発汗 (;^_^A


そして、このような内部情報を簡単に外部に漏らしてしまうことの是非とともに、ワールドカップという一番大事な場面でそのようなチームの内部崩壊を止めることができなかった監督の能力の問題や、その監督を選んでしまった責任はどうなのかという疑問が浮かびます。
川淵氏は前の監督選びについて「失敗ではない、日本には必要なことだった」と公式には発言していますが、チームが内部崩壊していたことを認めているということは、自らの監督選びが失敗だったということと限りなく近い意味だということに気がつかないのでしょうか。

フランス - イタリア ユーロ予選

録画しておいた、お互いに負けたくないユーロ予選の試合であり、ワールドカップ決勝の再戦となる試合を見ています。


日本代表だけを追いかけていると、4年間の集大成が残念な結果で終わったことで「日本代表再生」的に「まだ3試合目だから…、まだ4試合目だから…」というエクスキューズを考え不甲斐ない戦いでも許してしまいますが、ヨーロッパでは”新チームだ”とかどうだこうだに関係なく、ワールドカップと同じくらい負けられないユーロ予選が始まっているのですよね。”新監督だから…”とか、”選手が入れ替わったから…”という言い訳は一切なし。代表ユニを着て、試合が始まったら言い訳はきかない。負けがこめばユーロという大事な大会に出られなくなってしまう大切な予選ですから、「チームを再構築している最中」などという言い訳は通用しません。オシム監督が言うように、日本はまだまだメディアもサポも甘いということが、遠く離れた欧州を見ると良く分かりますね。


それにしてもまだ各国のシーズンが始まったばかりとか、セリエAなどは始まってもいないのに選手の体のキレが良いこと。イタリアはその分少し厳しい感じもしますが、”代表の誇り”と”公式戦の重み”がアジアや日本に比べて相当重いんだろうな、と感じてしまいます。
またそのような体のコンディションの問題とは別に、判断や思い切りの良さは見ていて惚れ惚れします。先制点になったゴブーのダイレクトボレーシュートなど、見ていて「そのタイミングだよね」と納得してしまうのです。逆サイドからフワッと上がったクロスボールを後方から大外に走りこんできた選手が、見切れた画面の端から走りこんできたスピードを落とさずにダイレクトでシュートをする。ここのところたくさん見た日本代表の試合だったら、トラップしてタイミングを逸し、後ろに返すか相手に取られるかというような場面を想像してしまいます。「コースがあるならまずシュート」という意志のあるプレーが見ていてとても心地よいのです。例えそのシュートが外れたとしても、見ている側の予想を裏切らないタイミングで放たれたシュートは妙に納得させる力を感じてしまいます。しかし、打てるタイミングで打たないと、見ている側にも体の中に不純なイライラが溜まるのですよね。


また日本代表の試合を見ていると、”ボールの周囲だけで試合が行われている”ように感じることが多いのですが、このレベルの試合を見ていると”ボールの近くでも試合が動いてる”し、”逆サイドでも試合が動いてる”し、”DFにボールがあっても前線でも試合が動いてる”ように感じます。もちろんそうではない落ち着いた時間帯もあるのですが、”ここぞ”というスイッチが入った瞬間にピッチのあちこちで選手が動き出して試合が動き出す。オシム監督の頭の中にこのレベルの選手の動きが完成形としてあるとしたら、日本代表の試合をベンチで見ているのは相当なストレスが溜まるのでしょうね。