日本一周 再開編

キャンプ場も到着する人より出発する人の方が多くなった。そろそろ旅の再開だ。


初山別から苫前まで南下し、天塩山地を越え士別方面へ向う。来る時は素通りしてきた朱鞠内湖に寄る。ここは何の変哲も無い人造湖だが、最低気温が日本一のマイナス41.2℃(昭和53年2月)を記録した場所らしい。夏に訪れても実感がわかない。朱鞠内湖によるために国道275号線に乗ったら気持ちが良かったので、そのまま美深まで走る。美深で国道40号線に合流し、再び士別まで南下。まっすぐ士別に向えばあっという間の距離を、大きな遠回りをして走った。道が気持ちよいのだから、しょうがない。


士別まで国道を走りっぱなしだったので、道道に折れて岩尾内湖に向う。今日は湖づいている。岩尾内湖は観光地でもなんでもないが、キャンパー仲間の噂話でキャンプ場に”出る”と言われてる場所だったので行ってみた。しかし、そこでテントを張って泊まるほどの度胸はない。昼間の岩尾内湖からは何も感じなかった。そもそも、霊感があるタイプではない。


愛別で国道39号線に乗り、上川からすぐ273号線に折れる。一度走った道をできるだけ避けようとするとルート取りが難しい。すぐ国道333号線に折れ、遠軽を目指す。途中の丸瀬布温泉とキャンプ場の組み合わせに惹かれて国道を離れた。道路沿いからキャンプ場をのぞいたが、どうもピンと来なかったのでその先の温泉まで行ってみた。公共の宿のようなものがあったので、価格も手頃だったし飛び込みで宿泊することにした。取り立ててどこがと言うことはできないが、どうも湿っぽい宿だった。昼間に興味本位で岩尾内湖に行くなどということをしたからだろうか。ちょっと、薄気味悪い。


翌朝は丸瀬布から一気に湧別まで走り、オホーツク海に出る。そのままサロマ湖沿いを走り、網走から美幌町、北見、留辺蕊と走りぬけ、国道242号線を足寄に向う。まあ、足寄を目指していると言うよりは、その先の池田町を目指していた。前に池田を通った時に、ステーキとワインで有名な町だったのに時間が合わずにどちらも試せなかったからだ。今度は、通り過ぎるのではなく、池田町を目的地にしていた。池田ワイン城というワインの製作過程を見学できる。またこの城にはステーキを食えるレストランもある。


この日は池田町 まきばの家キャンプ場に荷物を降ろし、街なかに買い物に出た。酒屋でワインを買おうと思い商店街を低速で流していたらバイク屋が目に付いたので、急に思い立って止まった。北海道を走る前から乗っていたバイクだったが、北海道でオンロードをひたすら直線的に走るものだから、タイヤの減りが相当進んでいたのだ。いくらするのか聞こうと思ったら、取り寄せのサイズになり3日もあれば納品されるからそれまで道東をツーリングして来いという話になっていた。まあ、どこかで替えなければいけないと思っていたので、ついでに素人パンク修理をした前輪のチューブも頼んだ。


街の酒屋で池田町民還元ワインを買い、肉屋でステーキ肉を買い、キャンプ場に戻った。ステーキを焼きながらワインを飲む贅沢なキャンプサイトの夕食となったが、夜遅くにキャンプ場の近くを暴走族が走り回り、静かな夜とは言えなかった。