ロシア - ギリシャ

ギリシャは1〜2戦と違って、決勝トーナメント進出プレッシャーという重い荷物を背負ってプレーしているようで、立ち上がりは本当に足が動きませんでしたね。1〜2戦は失うもののない挑戦者としての戦いでしたが、この試合は守るものができて慎重になった分思い切りがなくなってしまいました。
ロシアは敗退が決定したことで、ある意味開き直りというか吹っ切れたプレーの連続でした。特に若手の選手にとっては、敗退とかは関係なくアピールの絶好のチャンスですものね。


ギリシャの失点シーンは2回ともまるでギリシャの選手がスローモーションで動き、ロシアの選手が早送りで動いているのかと感じるくらい、動きの早さに差があったように見えました。特に2点目のコーナーキックからの失点では、ギリシャの選手はピッチに根が生えてしまったんじゃないかと思うぐらい足が止まっていましたね。止まっている選手の中を1人ロシアのブリィキンだけが前に走りこんできていました。何とも見たことのないようなシーンでしたね。


この時点では、他会場を考えると敗退です。でも、レーハーゲル監督のハーフタイムを待たない前半42分のツァルタスの投入で少し流れを取り戻しました。その1分後のブリザスのゴール、終わってみればこれがトーナメント進出を決める決勝点となりました。ぼけた監督ならハーフタイムまで交代をためらいそうな場面でしたが、経験豊富なレーハーゲル監督には、前半残り2,3分でも早急な修正が必要に思えたのでしょうね。結果論ですが、この選手交代がギリシャに風を呼び込みました。今大会は交代で試合の流れを失っているように思える監督も何人かいますが、レーハーゲル監督はさすがでした。


後半も吹っ切れているロシアが度々猛攻を仕掛けますが、何とかギリシャもしのぎきりました。この結果Aグループはポルトガルギリシャの勝ち抜けが決定しました。開催国のポルトガルは初戦で1回地獄を見ているので大丈夫そうですが、驚きのギリシャもこの後のトーナメントでは吹っ切れた戦いをして欲しいですね。