五輪日本代表 - ガーナ

何でこの3試合目のような試合が1,2試合目でできなかったのでしょうね。対戦相手がガーナだとできて、パラグアイやイタリアだとできなかったのでしょうか。それともスタメンを代えたことでチームがよみがえったのでしょうか。グループリーグ敗退が決まって開き直ったというか吹っ切れたからできた試合だとしたら悲しいですね。


この試合では右サイドの石川選手の縦への突破がとても効果的にガーナ守備陣を混乱させていたように思います。リードされた2試合で石川選手の投入は考えられなかったのでしょうか。この試合を含めて負傷による選手交代が多かったのは山本監督にとっては不運だったかもしれませんが、ここが勝負どころだ、という思い切りが必要な場面でのイタリア戦での森崎選手*1の投入など不可解な選手起用が多かった印象はぬぐえませんね。


選手個人の感想としては、大久保選手と今野選手がこのオリンピックで一皮むけたように感じました。
大久保選手のプレーはより一層激しくなりましたが、頭はいつもクールでとても頼もしくなりましたね。やんちゃ坊主の印象から大人になったねという感じがしました。素早く激しく裏へ抜ける動きと、ゴール前での落ち着きが非常にバランスがよくなっていますよね。
今野選手は今まであまり見ることのできなかった一つのプレーに対する戦闘的なほどの激しさが見られて嬉しかったですね。イタリア戦のイエローカードをもらった場面など、プレーとしては褒められたものではないかもしれませんが、戦う気持ちが激しく表面に現れていて、こちらも頼もしく感じました。
また、高松選手も3試合スタメンで体を張ったプレーの他に、一瞬の反転で相手DFを置き去りにして突破を図るなど、勝負どころのオリンピックで新しい一面を見せてもらったような気がします。
それ以外の選手については、うーん、3試合ともめまぐるしくポジションを代えた場所でプレーしているので、何とも言えませんでした。阿部選手のフリーキックや田中闘選手の守備については、想像通りという感じがしないでもありませんが、右でも左でも飄々と相手を止めている茂庭選手がDFでは一番印象的だったかな。安部選手とあわせて茂庭選手は山本監督の迷いのせいで大会中、試合中何度もポジションを代えられて大変でしたね。


他の選手たちもよくやっていましたよね。曽ヶ端選手はOA枠の割には最後まで不安定さを感じさせるプレーでしたが、OA枠の選考も含めて、山本監督の監督としての能力の限界が選手たちの無限の可能性を奪ってしまったような印象はぬぐえない大会でした。
選手のみなさんは、本当にお疲れ様でした。山本監督による競争とテストはこれで終わりますから、今度は一人一人がそれぞれの目標にむけて確実にステップアップしていって欲しいと思います。今のフル代表はチャンスがたくさん転がっているとはいえないので、自分から海外リーグに積極的に挑戦するなど、ぜひプレー以外でももっとアグレッシブさを見せてください。
2年間見てきて、結構好きなチームだっただけに、今回オリンピックに来ることができなかった選手も含めてこの世代の選手たちのこれからの活躍を期待しています。


悔し涙の石川

石川の目は悔し涙であふれていた。3戦目での初出場。たまりにたまったうっ憤をすべてぶつけるように、右サイドでダイナミックな突破や、切り込んでの左足シュートなど随所に持ち味を発揮した。だが、後半17分、突然の交代。いいイメージでプレーできていただけに悔しい。「きょうは90分走り回ろうと思ったのに、それさえさせてもらえなかった」。
 同世代の先をいくかのように、A代表も既に経験。だが、今年に入り五輪代表では、守備力のある徳永が重用され、出番に恵まれなかった。「それがぼくの実力だと思っている。この先の活躍で見返したい」と決意を新たにしていた。

そうだ、これからの活躍で山本を見返してやれ!!

*1:念のため、森崎選手は個人的には好きな選手ですが、あの場面では効果的とは思えませんでした。