「心の師」ドイツが提示したもの 宇都宮徹壱さん

あは、言っちゃった。

敗因の詳細について、ここであらためて分析するまでもない。というのも、一番の問題は、この試合に懸ける意気込み――さらにいえば「あのドイツと戦う」ための明確なプランや目標といったものが、この試合からはまったく感じられなかったからである。
 私は「0−3」というスコアよりも、むしろこの貴重な対戦を、ほとんど無為に消化してしまったことに、深い憤りと悲しみを覚えてならない。

さらに、言っちゃった。

今日の試合を観戦していたサポーターの皆さん、あるいは一般的なサッカー消費者の皆さんは、自らをもっと「日本代表の投資家」であると自認したほうがよい。その上で、金と時間の使われ方、そしてその費用対効果について、厳しくチェックすべきであろう。それがめぐりめぐって、代表の真の強化につながり、さらには「投資家」の顧客満足につながるわけである。逆に、理不尽な浪費がなされていると判断すれば、それこそ猛烈なブーイングを浴びせるべきだ。

お金の浪費も問題ですが、日本サッカーの貴重な時間を浪費していることに腹が立つ。