日本 - ペルー

新潟スタジアムに行ってきました。
日本、負けましたね。負けた原因は個人的には分かっているので、あわてません。原因は試合会場が埼玉スタジアムではなかったことですから(キッパリ)。この試合が埼玉スタジアムで行われていたら、ロスタイムに得点したのは日本ですから。


冗談はさておき、スタメンの日本代表からは得点の臭いが一切しませんでした。相手のペルーもアレなので、失点の心配も少なかったわけですが、試合としてはどうなんだろうという試合でしたね。
前半から後半途中までの日本代表はFWが鈴木、玉田選手でしたが、ジーコ監督の優先順位は高いとはいえ、今シーズンのクラブでも調子の出ない2人ですから得点の気配は感じられませんでした。勢いがないのですよね。鈴木選手は相変わらず安定したプレーを続けてくれていますが、中央でポストになっても近くに選手がいないし、サイドに流れて起点になっても中央のゴール前には日本の選手がいない。その時に玉田選手を探すとペナルティエリアの外側にいて、近くに小笠原選手もいる。でも、ペナルティの中にはいないのですよね。ヘディングで競り勝てそうな福西選手は遥か後方だし、スタメン時点での日本の攻撃には“速攻”という選択肢はありませんでした。


後半途中に大黒選手が入ってからは、引いてボールを受けたり、DFの裏を狙ったりと少し攻撃に変化が見られて得点の気配を感じました。少しだけ日本の攻撃にダイナミックな感じが漂いました。特に大黒選手はサイドに流れてボールを受けても、常に中に切り込んでシュートを打つというのを最初の選択肢にしているように感じられて頼もしかったです。シュートチャンスがない時の次の選択肢がパスという感じです。大黒選手の投入後に稲本選手が投入された直後が一番得点の可能性を感じながら見ていました。まあ、入りませんでしたが。


中盤については、遠藤、福西選手が少し物足りないです。DFからボールを受けたときに、反転して前にボールを運べるスペースがあるのに簡単に後ろに戻してしまう。シュートを打つという攻撃の最終目的にいたる選択肢がいくつかあるとしたら、常に一番遠回りな選択肢を選んでいるように思えます。前を向けるのに、後ろにパス、FWやサイドが動き出しているのにすぐ横の選手にパス。反転して前を向ける中盤の選手は小笠原選手だけだと感じていました。
交代で出てきた稲本選手ですが、投入直後は積極的に動き回っていたものの、ペルーの攻撃を2回続けて許してしまってからは少し慎重になってしまったでしょうか。守備については少し不安を感じました。攻撃時の視野の広いパスは日本の攻撃に変化を与えてくれましたが。


右サイドの三浦選手ですが、先日のイラン戦よりは輝いていましたね。ドリブルでボールを前に運んだり、左サイドの三都主選手への長いサイドチェンジのパスをピタリと出したり、ミドルシュートを狙ったり。クロスも惜しいものを上げていましたので、加地選手の怪我に対するバックアップの心配はなさそうですね。
DFラインついては、最後の失点の場面は別にしても比較的高めの位置に守備ラインを設定してコンパクトにしようという意思は常に感じました。ペルーの攻めに迫力がないこともありますが、一人余る守備はどうなった。


新潟まで遠征して見た試合でしたが、内容は微妙でした。前夜のFAカップ決勝がPK戦までもつれたので、睡眠時間が3時間しか取れなかったのに4時間も車を運転して新潟まで来たわけですが、結果は別にして満足しています。いつからかこの日本代表の楽しみ方を覚えてしまったのですよね。
局所的に展開される鈴木選手と相手DFの格闘技。今日はかなり鈴木選手が1本勝ちを納めていたように思います。
福西選手と小笠原選手のマリーシアライン。この2人は少し目を離すと何をしでかすか分からないので、一瞬たりとも気を抜けません。
三都主選手のフェイント。DFと1対1になったあとにフェイントをかますわけですが、抜けきれないと思ったときの相手にぶつかって倒れてファールをもらう時の演技は最高です。
その他にもジーコ監督の想像通りだけど少し遅めの選手交代など、試合の内容や勝ち負け以外の楽しみをたくさん見つけてしまいました。


でもそれじゃワールドカップ予選を戦えるのかって?
そんなことは代表監督に聞いてください。