小野選手への信頼感?

実際に日本代表の合宿を見られる環境にないのであくまで推測ですが、チームメイトの小野選手に対する信頼感というのは他の選手に対するものと別格なのではないかと思うときがあります。
これは人間性とかいう部分ではなくて、小野選手のプレーに対する信頼度とでも言うのでしょうか。そこでボールを奪われることはないだろう。自分が先に走ったら、必ず欲しいところにボールが来るだろう。そんな他の選手の小野選手に対する小さな気持ちの積み重ねがチームを変えるのではないかと期待するのです。


小野選手一人が加入したことで、小野選手だけの力でチームが劇的に変化するとは思いません。アテネの五輪代表チームでもそうでしたね。予選のキャプテンだった鈴木選手のところに小野選手が入ってきたことによって、チームの中に目に見えない不協和音があったのだろうと想像したりしていました。その他にも監督と選手の不協和音はあったと思いますが。


しかし、現在の日本代表にとっての小野選手は下の選手のコメントでもあるように明らかに歓迎されてチームに加入しているので、他の選手達の信頼度が一人一人のものとしては小さくても、チームという集合体になったときには大きな力になるのではないかと期待するのです。
ペルー戦でのボランチはボールを受けたときに例えフリーでも前を向かず後ろに戻すことがあまりにも多かったので、そんなプレーを見ていたらサイドの選手も走る気力が減退するし、前線の選手が動きなおしてもいかんせん前を向かないので視界にすら入らないでしょう。
でも同じ位置に小野選手が入ることによって、ボールをもらう前に広い視野を確保し、フリーなら前を向いて前線なりサイドなりに早いタイミングでパスを出すし、相手が来ていれば安全に戻す。そんなメリハリの効いたプレーをしてくれるのではないかと見ている私も期待してしまうのですよね。同じピッチ上で過去に小野選手と一緒にプレーしている現在の代表選手たちならなおさらそのような期待と信頼を持っているのではないかと想像するのです。


もちろん小野選手の前に、動き出してボールを引き出すことが得意そうな大黒選手がいるということも非常に楽しみです。小野選手と久保選手のような関係が、小野選手と大黒選手でも実現できるのではないかと思うからです。もしかしたらそれ以上のコンビネーションになるかも…そんな想像がふくらみます。予期しない化学変化が起きるかもしれません。
まあ、すべては私の想像の産物ですから、明日の国立のピッチ上にどのようなサッカーが描き出されるかは分かりません。ただ、新潟のペルー戦直前の試合内容に対して一切のワクワク感のない気持ちに比べたら、明日の国立には少しだけワクワク感の欠片が落ちていそうなので、明日の試合はかなり楽しみにしています。